* イ タ ズ ラ の 先 * ページ36
石川 side
誠司さんがいつも持ち歩いているゴギブリのオモチャ。久し振りに見た俺は免疫低下して居たみたいで本気でビビる。うんざりした菅野さんがオモチャやのに殺虫剤をこれでもかと振り撒いて、部屋中煙たくなる。
G6「慎吾、換気扇のスイッチ入れて」
G49「どこっすか?」
G6「入り口あたりにあるはず」
出入り口付近にあった照明のスイッチの隣に、換気。と書かれたスイッチが有ったから押してみるとどうも作動しない。何回パチパチやっても動かん。
G49「勇人さん、動かないです」
G9「そしたら慎吾、ドア開けて換気しよ」
はい!と言ってドアを開けた瞬間にドーム内で何かのベルがジリリリリリッと鳴る。何やろ。と思いドアを開けると、みんな一斉にタオルやらTシャツやらをバタバタし始めて、ドア側に立って居た俺に殺虫剤の煙が全部流れてくる。
G49「俺、害虫ちゃいます!」
G19「しょうもないイタズラする誠司に文句言え!」
G49「誠司さん!」
G22「いや、俺ちゃうし」
G19「お前のゴギブリだろ!」
ごちゃごちゃ色々話しながら換気していると、遠くからバタバタバタッとこちらに向かってくる音がする。扉が開いていたから顔を出して確認するとAが全力でこっちに向かってくるのが見えた。
G49「おーい、A」
『あんたら何したん!?』
G49「はい?」
扉の前までくると、息を整えてから、ちょっと待って。と言い無線で話し始める。
『Aから大隊長。巨人選手側ロッカールーム到着、現場、煙・臭気なし。これより発報した感知器を確認します。どうぞ』
大隊長「《了解、伝令向かわせます》」
『ロッカールーム、入ってええ?』
G49「え?ああ、ええけど」
お邪魔します。とロッカールームに入ると、Aちゃんやん。昨日ぶり。と勇人さん。あ、お疲れ様です。ご馳走様でした。あれ?智之さん、いるじゃないですか。とA。ああ、スケジュール見間違えた。と菅野さん。
『あ、あった。やっぱり誤発報やんな』
ひと通り挨拶して、天井にくっ付いている機械を確認すると、また、無線を使って話し始める。
『Aから大隊長。発報した感知器を確認。ロッカールーム内、火災の事実なし、原因確認します。どうぞ』
大隊長「《了解》」
『何かしましたか?』
Aが言うと、一斉にスガコバを指差す。ええ!?と2人でビックリするけど、あんたら2人が今回の原因や
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作者名:歌子(かこ) | 作者ホームページ:https://bit.ly/35Iex9O
作成日時:2018年8月31日 7時