それはまるで魔法のように【２】 (ページ19)

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＊カギ＊ページ19

You side

職場のロッカーの鍵と机の鍵。今までタグだけつけて油性ペンでタグに＂AA＂と書かれた簡素なものをつけて自分の鍵かどうか見分けていた。

苗字が変わって半年も経つのに、ずっとこのタグを付けていて、いい加減変えろよなー。と職場の先輩に言われたのを思い出す。

30「はい。これ、卓と優心と俺から。ライブ誘ってくれてありがとう」

9「めっちゃ楽しかったけん、プレゼント」

10「初めて楽器演奏のライブ来ましたけど、生の楽器の音って心にスッと入ってきて、何だか心が洗われましたよー。ありがとうございます！」

可愛らしい包装のそれを男３人でお店で買っているところを想像すると、恥ずかしかっただろうなぁ。と。

『わざわざ。ありがとうございます！中、見てもいいですか？』

開けば、スヌーピーとウッドストックの小さいぬいぐるみのキーホルダーと、オシャレなマカロンセット。

『スヌーピー！！私、めっちゃ好きです！しかもウッドストックまで。』

30「卓がAちゃん、スヌーピー好きなんじゃないかって言ってたからさ。」

10「めっちゃ悩んでましたよね」

Aさんこれ見てください。と見せられた写真は、どこかのカフェで真剣に携帯を見ている卓さんと陽平さん。

9「優心！なんでこんなん撮ってると！」

30「は？いつ撮ったんだよ！」

10「先輩２人が、年下の女の子にするプレゼントを必死で考えてる写真です」

今すぐ消せ！と煽られる優心くん。こんな真剣に考えてくれたプレゼント。スヌーピーは家の鍵、ウッドストックは職場のロッカーの鍵にその場でつけた。

『早速使わせてもらいます』

と鍵を見せれば、目に見える形で使ってもらえるのめっちゃ嬉しいと陽平さんに言われる。

9「鍵多くない？」

『スヌーピーの方は、家の鍵と実家の鍵と車の鍵です。ウッドストックの方は、職場のロッカーの鍵と机の鍵です』

30「女の子が車持ってるの珍しくない？」

『チューバの持ち運び、電車だと辛いんですよ』

10「何乗ってるんですか？」

『カングーです』

はい。と写真を見せれば、珍しいね。と言われる。

『もともとフランスでお花屋さんとかが配送とかに使っていた車なんで、収納めっちゃしやすいんですよ』

10「乗ってみたいです！』

『今日、車で来てますし、ホテルまで送りますよ』

【マシュマロ】投げお願いします。

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