サマーウィザーズ (ページ1)

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夏の道標ページ1

突然だが、私は如月遊夏遊夏(ユーカ)。
そして、今は夏休みで、
とある島に、居るのだが、

「まぁそんなに怖がんなって！」

なんか、幽霊に出会ってしまっていた。

＿＿家を飛び出した。
暑くてあつくて、嫌で嫌で嫌で嫌で。
よくわからないけど、吹っ切れた。
白のキャミソールに、黒のカーディガン。
黒のスカートにスカーフ、それにサンダルといった格好なのだが。

……転んだ。

石につまづいて、落ちた先は坂で、ごろごろゴロゴロ転がって、
そして……今に至る。

「誰……」
「いやこっちが聞きてーわ。オレはここの守り神……いや、守りユーレイをやってる、“境”だ。境(キョウ)」
「ふぅん。私は遊夏。遊ぶ夏、でユーカって読むの」
＿＿＿＿目の前に居るのは、少年。
足が、透けている……
「って何で幽霊なんかいんだよ！！！」
「今更かよ！！！！？？？？」
「だってユーレイだよ？ユーレイ！！！オカルトじゃん、ヤバいじゃん！！！！」
「オレが聞きてーよ！！！オレだって何でなったのか分からねぇんだよ！！！！うっせぇな！！」
「一夏の大冒険……とか始まるのか！！？？」
「そんなんねぇよ！！！」

「はぁ……はぁ……」
「お前うるせえよな……」
「そっちこそ……」
疲れた。
でも、たのしい。
「ねえ、ここ、どこ？」
「……ここは……神社だよ、俺の死んだ。」
「……」
「いや、何でもない、それより、なんでここに___」

これは、夏の魔法の物語。
そして、一夏の恋の、いや、愛の物語だ。