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目を覚ますと見慣れた実家 、
私の部屋の天井 。








金指くんからあの一言を告げられて
まさか 、とは思ったけれど









『 本当に戻らないとは … 』









昨日と同じように制服に腕を通して
学校へ向かう 。









昨日とどこか変わったと言えば 、
2日目にして過去にいると認識して



この状況に驚かなくなったことと









「 ね?現在に戻らなかったでしょ 」









金指くんが私の隣を歩いているということくらい 。









『 いつ時間を戻してくれるの?』









そう問いかけてみると金指くんは決まって









「 俺のことを好きになるまで 」









こうやって返してくるんだけれど
特にアプローチをしてくる訳でもなく 、









「 ん?どうしたの?」









ただこうやって隣を歩いてるだけだから









『 何もないよ 』









… 少しだけ 、もどかしい 。



















「 … 意識してくれた?」

『 え?』









教室に着く頃 、
途中からずっと黙っていた彼が口を開いた 。









「 まだチャンスありそう 、かな?」









ニコリと笑う彼に反論も出来ずに
こくりと頷いてしまった私 。









「 そっか 」









タイミングがいいのか悪いのか
チャイムが鳴って

着席という頭に染み付いた行動を取った 。








全然覚えていない授業の内容に
ぼーっと考える 。









もしも 、このまま現在に戻れなかったら ……


私は短大に行って 、今と同じ仕事に2年就いて
って同じ道を辿るのかな 。









… 金指くんはどんな道に進んでいたんだろ 、


私ってば金指くんのこと何にも知らない 。









ひとつ溜息を零したとき 、
授業が終わった 。









「 大きな溜息 、どうしたの?」

『 見てたの?』









うーんと腕を思いっきり伸ばしていたところに
金指くんが私に声をかけた 。









「 大きな溜息だった 」

『 嘘!』

「 嘘だよ 」









へへへって笑う彼は
皆が思ってるより楽しい人なんじゃないかって思う









「 今日の放課後 、暇?」

『 今日?』









いきなりの誘いに過去の予定を必死に思い出すけど
数年前の何気ない1日 …… 覚えている訳が無かった









「 過去 、塗り替えちゃおうよ 」









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kiko(プロフ) - 感動しました!読んでてすごく引き込まれたので続編が見たいです (2月25日 23時) (レス) @page22 id: c89193cc02 (このIDを非表示/違反報告)
Natsuki☆(プロフ) - 続きが見たいです!でも、作者さんのこと応援したいので無理しないでゆっくり更新してください!他の作品もすごく良かったです! (2019年10月12日 8時) (レス) id: d0758bb83f (このIDを非表示/違反報告)
金指Love - 続きが見たい〜! (2019年8月25日 15時) (レス) id: d0758bb83f (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 待ってます更新 (2018年9月20日 2時) (レス) id: 833ad1f191 (このIDを非表示/違反報告)
いちかわ(プロフ) - 作者さんの作品全部好きです!こちらの作品も楽しみにしてます。 (2018年8月10日 14時) (レス) id: 50dddb31e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるるん | 作成日時:2018年8月10日 14時

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