目標の先【男性声優】 (ページ19)

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A大輔さん、この後空いてますか?
小野大輔空いてるよ!
A相談したいことがあるんですけど、いいですか?
小野大輔もちろん!この前飲みに行ったところでいいか?
Aはい大丈夫です
小野大輔もしかしたら遅くなるかもしれないから先に行ってて
A了解です

―――

待ち合わせ場所に決めた居酒屋で大輔さんを待つ。

しばらくすると大輔さんがやって来た

小｢ごめんね遅くなって｣

『全然大丈夫ですよ！お仕事お疲れ様です』

小｢ところで相談ってのは｣

『今日のアフレコのあと、安元さんと中村さんに呼ばれて事務所入らないかって誘っていただいたんです。

でも、私には急なお話でびっくりしちゃって。

私なんかがシグマ・セブンに入っていいのかなって。他に自分の力でがんばって事務所所属を目指している人に申し訳ないなってのもあってその場では答えを出さなかったんです。

この話は承諾していいのかなって。』

小｢俺は今はフリーだけど、最初、事務所に所属したときは、様々な声優に出会う事が出来て、成長できたのかなって思っているよ。

でも、無理してどこかの事務所に入れたらいいやって言う曖昧な気持ちがあるようならそれは辞めた方がいいと思う。

挑戦してみたら？それで駄目だったらまた別の道を探せばいいと思うよ｣

『ありがとうございます。少しスッキリしました。』

小｢お役に立てて嬉しいよ。じゃああとは｣

｢｢呑みますか？！｣｣

―――
翌日、安元さんに連絡を入れて

私昌谷Aは
10月1日付でシグマ・セブンに所属することになった。

良かったんだよね。この選択で。

この数ヶ月で色んなことが起きて、毎日がとても楽しくて。

大学4年の夏はあっという間だった。