大事な何か ページ39
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私の身体を無理やりタクシーに押し込み、
涼「すみません、よろしくお願いします」
と言って運転手さんに1万円を渡した。
涼「住所は自分で言えよ、そこまではさすがに面倒見れないからな(笑)」
A「ちょ、ちょっと…！」
涼「またなA」
出してください、と言った涼の言葉でドアが閉まってタクシー進み出し、どんどん涼が遠ざかっていく。
涼の姿がじわっとぼやけた。
私がここで泣くのはずるい。
泣きたいのはきっと涼のほうだ。
いつも私のことを考えてくれていて、さっき告白の返事を求めなかったのもぜんぶ私を困らせないためで
私、涼のために何かしてあげたことあるのかな。
考えれば考えるほど分からなくて、涙はどんどん溢れてくる。
なんの涙なのか、自分でも分からない。
涼の優しがどこかに沁みてきてとにかく痛い。
私は何か間違えたんだろうか。
大事な何かを失くしたんだろうか。
見えなくなった涼の姿に、私はまた涙が溢れてきた。
タクシーがマンションの前で止まり、運転手さんにお釣りを返される。
エレベーターに乗って、11階のボタンを押すと壁に身体を預けた。
A「はぁ…」
さっきから、切なく心臓が痛む。
A「タクシー代…返さないと…」
11階につき、エレベーターのドアが開く。
うつむきながらエレベーターを出ようとして、誰かとぶつかってしまった。
A「あっ、ごめんなさい！」
慌てて顔を上げると、そこには驚いた顔をする翔さんが立っていた。
A「あ…っ」
翔「久しぶり」
ぎこちなく笑って、エレベーターの前で2人立ち止まる。
翔さんが私の格好を見た。
翔「同窓会…だったんだ」
A「…はい」
翔「遅い時間までやってたんだね」
A「結構盛り上がってて…翔さんは？」
翔「コンビニ行こうかなって。眠れなくてさ」
A「そうなんですね…じゃあ…おやすみなさい」
なんだか気まずくて早く家に帰りたかった。
早く1人になりたかった。
翔さんに背を向けて帰ろうとしたとき、手首を掴まれて引き止められた。
A「…っ」
翔「会ったの？」
A「…誰にですか？」
私はずるい。
翔さんの質問に、分かってて聞き返した。
翔「…分かってるくせに」
翔さんには全部お見通しだ。
翔「話したの？」
A「はい」
手首を握る力が、強くなった気がした。
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アリサ.(プロフ) - ゆずみかんさん» はじめまして！キュンキュンして頂いているようで嬉しいです(；ω；)！申請ありがとうございます、承認しました！ (2017年9月22日 18時) (
レス) id: 94a9c7fcff (このIDを非表示/違反報告)
ゆずみかん - はじめまして！めっちゃキュンキュンしながら読ませてもらってます！ツイッターの方に許可申請出させてもらったので、もしよければ許可お願いします！ (2017年9月21日 19時) (レス) id: eaaf907f51 (このIDを非表示/違反報告)
アリサ.(プロフ) - あっこさん» はじめまして、コメントありがとうございます嬉しいです…！毎日読み返して頂いてるなんて光栄すぎます。。(；ω；) (2017年9月6日 14時) (レス) id: 94a9c7fcff (このIDを非表示/違反報告)
あっこ(プロフ) - はじめまして！このお話大好きです！毎日読み返し、キュンキュンして毎日の楽しみです！ (2017年9月5日 23時) (レス) id: df0f1316e7 (このIDを非表示/違反報告)
アリサ.(プロフ) - ひとみさん» はじめまして、コメントありがとうございます(；ω；)！日々の生活の中にこのお話が楽しみとして加えられてること、とても嬉しく思います。ご期待に応えられるよう頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (2017年9月4日 10時) (レス) id: 94a9c7fcff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アリサ.
| 作成日時：2017年8月5日 22時
