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居酒屋から出てAに電話をかける。
出るか出ないかわからないけど。


『…はい。綾瀬です』


五「あー…あのさ、この前のごめん」


『…いえ、気にしていないので大丈夫ですよ。心配してくれたんですよね。五条さんは。私こそごめんなさい」


五「Aが謝る事じゃないって」


『いえ…』


五「今どこにいるの」


『家に帰る途中です』


五「そっか。わかった。気をつけて帰るんだよ」


短い会話。
気にしてないなんて絶対に嘘だ。
そのまま自分も自宅に帰った。


まさか五条さんから電話が来ると思っていなかった。
しかも謝罪されるなんて。
少し元気なかったな…五条さんも気にしてるのかな…。
でも私達の関係は恋人とかそんなものじゃない。
勘違いするな。冷静になれ、と自分の脳が警告を鳴らす。


マンションの前に着くと、見慣れた人影がいた。
嫌な汗が出てくる。


何で、何でいるの。


元彼「久しぶり」


『何しに来たの』


元彼「子供が産まれたんだ」


何?何でそんな報告わざわざしてくるの?
意味わかんない。


『はぁ。それはおめでとう。でも私には関係ない事だからもう2度と来ないで』


元彼「血液型が違ったんだ」


『は?』


元彼「俺の子供じゃなかったんだよ」


ざまぁみろと思った。
我ながら性格が悪い。


『クズ同士お似合いじゃん。そのまま幸せに暮らせば?』


元彼「俺、思ったんだ。やっぱり俺にはAが必要だって。離婚するからやりなおそう」


『馬鹿なの?』


元彼「そんな事言うなよ。俺達の仲だろ?」


何を思ったのか元彼は私に手を伸ばしてきた。
咄嗟に手を叩き落として頬に平手打ちをかます。


呪術師の平手打ちは相当効いたはずだ。
元彼はそのまま尻餅をついて何が起きたのかわからないという顔をして見上げてきた。


『気安く触らないで。警察呼ぶよ』


私の冷ややかな目線で見下ろされた元彼は呆然としていた。
いつまでも元彼女が元彼を好きでい続けていると勘違いしている典型なんだろうなと思った。


『馬鹿にすんなよクソ野郎。夜も下手くそなくせに浮気したしっぺ返しが来たんでしょ。去勢しろ』


元彼「俺が下手くそ…?嘘だろ?Aもう別の彼氏がいるのか?」


『お前に答える義務なんて無い。さっさと失せろ』


お酒の勢いもあっていつもより語気が強まる。
それでもその場を去ろうとしない元彼にいつまでもマンションに入れないのが苦痛だった。

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作者名:K | 作成日時:2022年3月16日 0時

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