I LOVE...【恋つづ/天堂浬】

40 付箋の送り主 ページ40

ずっと長年隠していた思いの丈を伝えて、受け止めてくれたと思ったんだけどなー…と、ため息をついて執務室に戻ると、机の上にあるパソコンに一枚のピンク色の付箋が貼られていた。
不思議に思いそれを手にすると、そこには達筆な字でこう書かれていた。






" お疲れ様 仕事頑張ってください "






…え、誰だろう？

わざわざ付箋で労いの言葉をくれるなんて…。



見覚えのない字ではあったが、新人さん達か誰かの仕業かな？なんて軽く考えて、その付箋を捨てるのにも気が引けて、とりあえず机の端に貼って置いた。





ーーーーー




その日の帰り道、いつも通り家のエントランス内に入ると、そこに佐倉さんと来生と流子さんの三人が集まって何やら立ち話をしていた。



「お疲れ様。三人ともどうしたの？」

「あ、A先生…」

「A、これ誰が書いたかわかる？」



そう来生に言われて、佐倉さんが持っていた一枚の付箋を見せられた。
そこに書かれている文章を目にして、私は思わず背筋が凍った。







"お疲れさま ゆっくり休んで"






これ…、私のパソコンに貼ってあった付箋の字と似ている様な気が…。

でも、それを何で佐倉さんが持っているの…？

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