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24 待ち人 ページ24

お婆ちゃんが呼んでくれたタクシーに乗り込み、暫くして念願の場所へと着いた。
タクシーから降り立つと、目の前の信号を渡った先には縁日と、微かに海の波立つ音が聞こえる。
地元じゃ有名な花火大会とあったか、想像していたよりも人が多く、現地でヒカルさんに会えるか少し不安になった。


「早しないと花火始まるで!」

「ちょっ、待ってぇー!」


私の横を通り抜けて信号を渡る二人の子ども達。
その男の子と女の子が、幼い頃の私とヒカルさんに重なって見えた。


そうだ、あの日もヒカルさんが先陣を切って私を案内してくれたんだ。


子供達の後を追う形で私も信号を渡って、賑やかな音楽が流れる縁日の入り口へと着いた。
一本道を挟んで左右にはズラリとお店が立ち並んでいた。


…この場所、覚えてる。


何一つ変わらない景色に胸がぎゅーっと熱くなった。




『A!花火はあっちで観れるんや!』

『本当?早く観たいなー!』

『二人とも!あんまり婆ちゃんから離れるやないでー』




私と、ヒカルさんと、お婆ちゃんの三人で来た花火大会。
ここに着いた途端、忘れていた記憶もどんどん蘇ってくる。
それを表すかのように、私の足は屋台を通り抜けてその先にある花火大会の会場へと踏み入れていた。


「間も無く、花火が打ち上がります。ご覧になる方は会場へとお越しください」


女性のアナウンスを聞きつけて、何処からともなく集まる人達。
私は巾着袋に入れていた携帯を取り出し、LINEの画面を開いた。
ヒカルさんとのトーク画面を開くが、未だに既読はつかないまま。
もうすぐ19時になり、花火が打ち上がってしまう。
夕方くらいには姫路に着くと言っていたのに、どうして連絡が返ってこないんだろう。


「…ヒカルさん」


お願いだから、早く来て…。

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設定タグ:ヒカル , カルピン , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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揶揄 - 最近見始めました!すごく面白いです! (2019年9月22日 9時) (レス) id: f13e29755c (このIDを非表示/違反報告)
虎苦迷花さん推しのぴかちゅう - まぢすこ…(( (2019年9月21日 20時) (レス) id: d00440de79 (このIDを非表示/違反報告)
金亀子?(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです、!!! (2019年9月7日 23時) (レス) id: a3d0a4cc33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:如月香葉 | 作成日時:2019年7月30日 22時

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