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行方 ページ8

一方、ユーリたちはAがいないことに
気付き、外で話していた。

「A…どこに行ったんでしょう…」

「たくっ、どこに行ったんだよ…」

「ワン!」

「どうしたの?ラピード?」

俺はラピードの視線の先を見やる。森の奥から小さなシルエットが俺たちの方へやって来た。

「魔物か!?」

魔物かと思って戦闘態勢をとった。
しかし、そのシルエットは魔物ではなく小さな子猫だった。

「猫だ、かわいい」

カロルが猫に近づき、頭を撫でる。
その時、俺は悟った。この猫は俺たちに何かを伝えようとしている。

「お前、Aを知らねーか?」

「えっ?ユーリ何言ってるの?」

「あんた。バカなの?猫にAの居場所なんかわかるわけないじゃない」

みんなが俺をバカにしているのにもかまわずに俺はこの猫に賭けた。すると猫は、俺の顔を
見ると、森の中に走って行った。

「あっ、おいっ!待てって…」

「ユーリ、どこ行くんです…!?」

「私たちも急ぎましょ!」

ジュディスの声と共にエステルたちは森の中に入って行った。

「はぁ…はぁ…」

一方、ユーリはまるで道案内でもしているかのような猫を見失わないように追いかけていた。
走っていくうちに猫があるところで止まった。
そこにはなんと、魔物に囲まれたAが青白い光のバリアで自分の身を守っていた。

「A!!」

俺はAと猫を背に隠し、剣を取った。

「ユーリ!やっと追いついた!ってA!」

俺を追いかけてきたのだろう。
カロルたちが目の前の光景に驚いている。

「話は後だ!いくぞ!」

「揺らめく焔猛追…ファイアボール!」

「爆砕ロック!」

「月光!」

「蒼破刃!」

「ガウ!」

「聖なる活力ここへ…ファーストエイド」

「これでラスト!時雨!」

「これで全部か」

「そのようね…」

ユーリがAの所に行くとバリアは消え、
俺は倒れかけたAの体を支えた。

「A!!」

Aの名前を何度も呼ぶが反応がなかった。今まで背に隠していた猫がAの頬を何度も舐める。

「お前…」

「ミァー…」

「この猫も訳ありのようね」

「とりあえず、早く小屋に連れて行った方が
いいんでない?」

「あぁ、そうだな」

ここで話しててもきりがないから俺たちは
小屋に戻ることにした。

(何があったんだよ…)

俺は心の中でそう毒づいた。

彼女の過去、ユーリの怒り→←つかの間のピンチ



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香織(プロフ) - 白兎さん» ご指摘ありがとうございます。間違っていた所直しました (2019年12月11日 19時) (レス) id: feeb4f844f (このIDを非表示/違反報告)
白兎(プロフ) - 小さなことをすみません。フルートの話のところ、キャラたちの紹介のところ、「レイブン」ではなく「レイヴン」だと思われます。 (2019年12月3日 13時) (レス) id: 4b927784f3 (このIDを非表示/違反報告)
香織(プロフ) - かなとさん» フラグ外しました。 (2019年5月14日 11時) (レス) id: feeb4f844f (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年5月2日 17時) (レス) id: 18d6d807bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:香織 | 作成日時:2019年4月30日 19時

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