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唇が離れたかと思うと、角度を変えてまたくっつき、
口内の全てが彼のものになっていく。
痛み止めが効いているのか、
傷が痛むのか分からないほどに
彼とのキスで頭がいっぱいだった。
どのくらいそうしていただろう。
ようやく彼の身体が私から少し離れ、
ぼんやりと彼の唇を見つめる。
春 「はっ、イイ顔してんなァ？
ここじゃなきゃ、今すぐ抱いてた。」
彼はそう言って、
私の口角からほんの少し垂れた、
どちらのものか分からない唾液を舐めとった。
それを見てやっと私もハッとする。
『ちょっ、春千夜さん！
何そんな恥ずかしいこと
笑いながらしてるんですか…！』
春 「こんくらいさっさと慣れろや。」
恥ずかしすぎて彼から目を背けると、
私の目に映ったのは、
隣のベッドの上の、暖かな色。
『春千夜さん、あれって…。』
春 「あ？……見舞い。」
『お見舞い…？
ぷっ、あはははっ…！ふふっ、似合わない…！』
春 「俺だってそう思ったわ！！！
笑うな、アホ！
いらねーなら捨てとけ！」
『ふふっ、ごめんなさい。
いります…！ありがとうございます。
私、果物もお花も、大好きなんです。
一緒に果物、食べましょ？』
春 「……チッ、仕方ねェな。」
春千夜さんは隣のベッドから２つを持って来てくれた。
近くで見ると、かなり大きくて豪華なアレンジメントを両手で抱える。
綺麗なピンクのお花がメインのそれは、
まるで彼みたいだなと思ったけど、
それは口に出さなかった。
果物は、春千夜さんがダイナミックに包装を開けてくれた。
布団の上に転がったリンゴを手に取り
テーブルの引き出しから小さめの包丁を取り出すと、
俺がやる、とリンゴも包丁も奪われた。
意外と器用なのかな、なんて見ていれば、
皮より先に彼の手が切れそうな手つき。
代わりますよと声を掛けたけど、譲らない彼。
ハラハラしていると、
彼の後ろに立った人影が、リンゴと包丁をすっと回収。
医 「梵天No.2に、皮剥きは似合いませんよ。
はい、これAさんの朝食です。
世話を焼きたいなら
食べさせてあげては？」
そう言って彼に白いトレーが渡る。
取り上げられた時は鬼の形相だったのに、
お医者さんの言葉に機嫌を直したらしく、
ニヤッと笑ってスプーンを手に持つ彼。
何してくれてるんですかと、
お医者さんを見ると、これまたいい笑顔。
彼は籠ごと果物を全て持って部屋から立ち去っていった。
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きりん(プロフ) - 継澪♪さん» 激しいコメント、ありがとうございます！笑 (2022年12月28日 11時) (
レス) id: 889df0a45e (このIDを非表示/違反報告)
継澪♪(プロフ) - あぁぁぁぁあ！キスされだァァァ（ (2022年12月28日 9時) (レス) @page40 id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - フェアリーさん» フェアリーさん、コメントありがとうございます！作者も参列したいです(°▽°)（笑）それは、結婚式のリクエストとお見受け致しました！竜胆くんの職業的に、式とまではいかないかもですが、前向きに検討させて頂きますね〜♡ (2022年12月25日 22時) (レス) id: 889df0a45e (このIDを非表示/違反報告)
フェアリー(プロフ) - あの、夢主ちゃんと竜ちゃんの結婚っていつですk(( 結婚式呼んで欲しいです((( (2022年12月25日 21時) (レス) @page37 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - yumさん» 作者もずーっとネットで探しております（笑）薄い紫色の、50×50くらいの、ふわふわもちもち竜胆くんとお聞きしています（笑） (2022年12月25日 19時) (レス) id: 889df0a45e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん。
| 作成日時：2022年12月16日 13時
