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そしてお医者さんは、
点滴の交換を始めながら、
こちらを見ずに話し続ける。





医 「あぁ。
もしかしたら、これから痛みが出てくるかもしれません。
今までの点滴には痛み止めが入っていたのですが、
今度のものにはもう入っていないので。」






春 「……入れとけよ。」






医 「これが終わったら点滴を外そうと思っているので、
必要であれば飲み薬で処方しますよ。
痛みが強い時は言ってください。」






お医者さんは点滴を換え終えると、
滴下の速度を調整して、
腕に巻かれた血圧計を外した。






医 「……心電図も外しますけど、前…、宜しいです?」






『あっ…、はい。』






春 「宜しくねぇよ。オレが外しとく。
ただこれ剥がせばいいんだろ。
他に用がねェなら、さっさと出て行け。」






春千夜さんは、
私の身体から伸びる心電図のモニターの3本の線を
軽く引っ張ってそう言った。
お医者さんは苦笑いして一度頭を下げてから部屋を出て行った。





春 「やっと行ったか。
ほら、外してやる。
前、開けよ。」





『あっ、あの……、自分で…、』





春 「あ?」





『すみません、ひ、開きます……。』





私は浴衣のような病衣を着ていて、
その襟元に手をかけ、ほんの少し開いた。
痺れを切らした彼が
片側をぐっと下ろし、肩から胸元にかけて露わに。
何故か下着をつけていない私はプチパニック。





『え?!きゃっ…!
待っ、待って、春千夜さんっ……!』






春 「……綺麗だな。」






『え……?』






肩から鎖骨にかけてじっと見つめながら
なぞるように触れる春千夜さん。
その目は、私を愛しいと言っているようで、
抗議の声を上げるのも忘れ、
その目に釘付けになった。





春 「そのままにしてろよ?」





『は…、い……。』






そして、彼は私の鎖骨を撫でてから
ゆっくり顔を近づけ、
触れるだけのキスを落とし、首筋に顔を埋めた。






春 「A。」





なんて切ない声で呼ぶんだろう…。
彼らしくない、縋るような声に、
返事が遅れる。






『………はい。』






春 「もう二度と傷付けさせたりしねェ。


……俺の傍にいろよ。」





首筋から顔を離して、
私の目を真っ直ぐ見つめる
薄い水色のような美しい色の瞳に捉われて、動けない。





春 「お前が好きだ。」

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きりん。(プロフ) - yumさん» この春千夜は、好きになっちゃいますよね。作者ですらそう思います。笑 嬉しいお言葉、ありがとうございます! (2022年12月7日 21時) (レス) id: c098a97284 (このIDを非表示/違反報告)
yum - いや、もう、マジで神です。春千夜、、、ヤバい、カッコよすぎる。きりん。さん天才すぎます。語彙力ゴミですみません💦 (2022年12月7日 19時) (レス) @page50 id: 078a32e2da (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - 紫月??_低浮上_さん» 可愛いですね!ほっこりしました(^^) (2022年12月7日 19時) (レス) id: c098a97284 (このIDを非表示/違反報告)
紫月??_低浮上_(プロフ) - きりん。さん» ʕ•ﻌ•ʔฅ´- はい! (2022年12月7日 14時) (レス) id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - 紫月??_低浮上_さん» 実は、私的にはさらに甘い展開を、この後ご用意しております!ぜひお楽しみに! (2022年12月7日 14時) (レス) id: c098a97284 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりん。 | 作成日時:2022年11月25日 19時

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