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話し合いが終わり、
三途に闇医者から電話が入る。
彼女から、ヤクの反応は無し。
しかし、向精神薬の血中濃度が高く出た。
まだ覚醒していないのだが、
覚醒しても、すぐ話が聞けるかは分からないとのこと。
脳などは特に問題なく、身体中の傷は重傷ではあるものの、
命に別状はないそうだ。
春 「分かった。目ェ醒したらまた連絡寄越せ。
それまでお前ンとこで預かっとけ。」
ピッ、ツーツーツー…。
蘭 「あらら、
美人ちゃんと会うのはお預けかよー。」
鶴 「よし解散だな。
九井、来週の商談の件で話がある。ちょっといいか。」
九 「あぁ、かまわねェ。」
春 「そろそろ、魚と遊ンでる頃かァ?
ざまぁねぇなァー、あの腰抜け。」
蘭 「女に暴力振るうヤツは、
大概自分がやられる立場になると弱ェ腰抜けだって相場が決まってンだよなー。
じゃあ今日は帰っかー。
…りんどー?」
竜 「…あぁ。今行く。」
こうして幹部達はそれぞれ散って行った。
竜胆は、帰りの車内にいた。
蘭が隣で目を閉じているのを確認し、何度もスマホを開いては閉じていた。
その画面には、闇医者の電話番号。
電話を掛けようか、迷っている。
…すると、隣から声。
蘭 「……気になるなら、さっさと掛けろー?」
竜 「…起きてたのかよ、兄貴。
いい。気になってるわけじゃねェし。」
竜胆はそう言って、スマホをスーツの内ポケットへ仕舞み、窓の外に目を向けた。
蘭は、素直じゃねー奴…と呟き、また目を閉じた。
一方、鶴蝶との話を終えた九井。
自室の隣の部屋、つまり彼女に与える予定の部屋の扉を、静かに開けた。
中の荷物は全て撤去され、
質の良い広めのデスクと、座り心地の良さそうなデスクチェアが
ぽつんと置かれている。
バーガンディーで統一されたそれらは、何ともセンスがいい。
他には、2人掛けのソファとローテーブル、
そして簡易ベッドと寝具一式を発注しているが、
まだ届いていないようだ。
部屋を確認すると、
九井は自室へ戻り、仕事を再開した。
ー何で、こんなに気になるんだろう。
ー何で、こんなに気にかけているんだろう。
2人は、ぼんやりそんなことを考えたが
答えは出なかった。
そしてもう1人…。
九井が彼女を引き取ることを
ほんの少しだけ面白く思わない者がいたが、
小さすぎるその気持ちに、本人はまだ気付いていない。
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きりん。(プロフ) - 紫月_siduki??_さん» がんばります!ではでは(^^) (2022年11月15日 17時) (レス) id: 8c61cff3a5 (このIDを非表示/違反報告)
紫月_siduki??_(プロフ) - 頑張ってください(ง •̀_•́)ง (2022年11月15日 17時) (レス) id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - 紫月_siduki??_さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます!このコメント欄でのやり取りを繋がってるって言うのかな?疎くてすみません…(^_^;)今作も楽しんでいただけるよう頑張りますね! (2022年11月15日 16時) (レス) id: 8c61cff3a5 (このIDを非表示/違反報告)
紫月_siduki??_(プロフ) - いや…すきで読んでるんで!!!キリンさんとは…本当に繋がりたいです((繋がってるのかな、? (2022年11月15日 16時) (レス) id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - 紫月_siduki??_さん» 紫月さん、こんにちは。ありがとうございます。お手隙な時にでも、気軽にお読み下さると嬉しいです! (2022年11月15日 16時) (レス) @page23 id: 8c61cff3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりん。 | 作成日時:2022年11月5日 18時