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春千夜が見ていたのは、下着。勿論女物。
え?アンタ、羞恥心は?!
たまに下着屋さんにそういうカップルはいるけど、
私は絶対無理!!
すぐに止めようとしたが、
ここでまた慌てると、さっきの二の舞で、
こっちが更なるダメージを負う可能性がある。
……あっ!
『春千夜?
私、下着は自分で選びたいなー。
楽しみにしててほしいし……。だめ?』
服の裾を掴んで言えば、
仕方ねぇなぁ、と言って、私の頭を撫でた春千夜。
よし、勝った。
……まぁ、言ってて吐きそうにはなったけど。
ついでに何か失った気もする。
それより、
『ねぇ、せっかく色々選んでくれたけどさ、
そんなに買えないよ?
私、普通の会社員なんだから。』
そう。試着室で見たタグには、
私の手持ちの服が数着買えてしまう値段が付いていた。
チラリと下着にも目をやると、
こちらもいいお値段。
春 「は?俺がお前に支払わせるとでも思ってんのか?
お前、飯はよく奢りね、とか言ってるじゃねーか。
値段なんかどうでもいいから、好きなの選べ。全部買ってやるよ。」
『ダメだよ。
ご飯はさ、その分、私がご飯作ったり出来るから、
奢ってもらうの納得出来るけど、
これは完全に私のじゃん。
なんていうか…、日用品?を買ってもらうのは、
しかもこんな高いもの、
さすがに申し訳ないよ。』
私がそう言うと、春千夜は目を丸くした。
コイツだけではなく、店員さんも目を丸くしている。
……え?何であなたまで?
私、そんなに変なこと言った?
店 「申し訳ありません。
三途様がこんなに熱心に女性のお召し物を選ばれるのも、
女性から健気なお言葉が聞かれるのも、
初めてなものでして。
ふふっ、とてもいい女性を見つけられたのですね。」
店員さんの言葉を聞いて、春千夜の方を見ると、
ほんのり顔を赤くしてそっぽを向いており、
口を押さえていた。
私が顔を覗こうとすると、
両目を反対の手で覆われて、溜息をつかれる。
え?何?
そして手が離され、頬を撫でられながら、
春 「なら……、これはこの前の詫びだ。
連絡先消せとか言っちまった時のな。
あの時、お前具合も悪かっただろ?
……放っといて悪かったよ。」
『……それなら、今回はお願いしちゃおうかな……。』
春 「あぁ。ほら、選んで来い。
俺も奥で自分の見て来る。
ちゃんとどえろいの選べよ?」
『最後のが無ければ完璧だったのに。
やっぱりあほ千夜だわ。』
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きりん(プロフ) - ちいさん» 作者もそう思いつつ、書いてます( ; ; ) (2023年1月24日 6時) (レス) @page49 id: 50a8b891d8 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 早く助けてあげて〜(>_<) (2023年1月24日 2時) (レス) @page48 id: dc2461d50b (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - 継澪♪_ほぼ無浮上_さん» 春千夜が彼氏だと、色々インパクト強すぎて、いない時、考えちゃうかなーと思い、あんな感じになりました(笑)可愛いって、言ってもらえて嬉しいです!!( ; ; ) (2023年1月21日 21時) (レス) id: 50a8b891d8 (このIDを非表示/違反報告)
継澪♪_ほぼ無浮上_(プロフ) - ずっと春ちゃんのこと考えてる夢主ちゃん可愛い!早くあえるようになれー! (2023年1月21日 18時) (レス) @page40 id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - ちいさん» そう言っていただけるなんて、本当に光栄です!!恋人編にはもう少しココくん出す予定なので、楽しみにしていて下さると嬉しいです(*゚▽゚*) (2023年1月18日 4時) (レス) id: ee22706dc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりん | 作成日時:2023年1月13日 9時