直感が鳴らす警鐘 ページ39
そして取引は予定通りの時間に行われた。
しかし、引っ掛かりを残したまま、
大きな取引を進めるわけにはいかず。
春千夜が猫被りモードでの話術で
何とか期限を10日間先延ばしにし、
またその頃に先方へ出向くという形で落ち着いた。
取引に現れた上層部の役員は、
事前に調査した、この会社の役員で間違いなく、
他に不審な人物はいなかった。
ただ、その役員と最後にした雑談が、
どうしても春千夜の頭から離れなかった。
��三途さんには、いい人がおられますか？��
咄嗟に、Aがよく見せる呆れ顔が頭に浮かぶ。
しかし顔色を変えず、表情を崩さず、
あくまで穏やかに春千夜は答えた。
春 「残念ながら。」
「おや。勿体ない。
その素晴らしいご容姿と、誠実なお人柄で、
肩書きも合わせれば、
引く手数多でしょうに。」
春 「ははっ、まさか。
疲れを癒してくれるような女性がいれば
是非に、とは思いますが、
何ぶん自宅に帰れることが多くないので、
寂しい思いをさせてしまうことが心配で、
なかなか踏み出せませんね。
そもそも仕事ばかりで、出会いもありませんし。」
まぁ、この手の雑談はよくあると言えば
よくあるものだ。
しかし、何となく引っ掛かりを覚えた春千夜は、
無意識に何かを警戒し、
Aと連絡を取るのを控えることにした。
部下からの報告で、
変わりない、との言葉が、
春千夜を安心させもしたが、
物足りないような、寂しい気分にもさせた。
少しはお前も寂しがれよ、と。
メッセージくらいは入れてやればいいものを、
そうしてしまえば会いたくなる。
触りたくなる。
傍に置いて、帰したくなくなる。
それを説明してやらないと、
Aが不安になる、という事に
思い当たらないくらいには、
このピンク髪の男も寂しさを感じていた。
そして、ココと鶴蝶だけでなく、
春千夜の部下も平社員の素性の洗い出しに充てられ、
抱えていた別件を片付けたココも
本格的にこの会社の調査に乗り出した。
上層部の人間の見張りには、
時間の許す限り、春千夜や鶴蝶も訪れた。
こうして平の社員の素性を7割調べ終えたが、
重要な手掛かりは掴めないまま、
日にちは過ぎていき、
2回目の取引がやってきた。
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きりん(プロフ) - ちいさん» 作者もそう思いつつ、書いてます（ ; ; ） (2023年1月24日 6時) (
レス) @page49 id: 50a8b891d8 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 早く助けてあげて〜(>_<) (2023年1月24日 2時) (レス) @page48 id: dc2461d50b (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - 継澪♪_ほぼ無浮上_さん» 春千夜が彼氏だと、色々インパクト強すぎて、いない時、考えちゃうかなーと思い、あんな感じになりました（笑）可愛いって、言ってもらえて嬉しいです！！（ ; ; ） (2023年1月21日 21時) (レス) id: 50a8b891d8 (このIDを非表示/違反報告)
継澪♪_ほぼ無浮上_(プロフ) - ずっと春ちゃんのこと考えてる夢主ちゃん可愛い！早くあえるようになれー！ (2023年1月21日 18時) (レス) @page40 id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - ちいさん» そう言っていただけるなんて、本当に光栄です！！恋人編にはもう少しココくん出す予定なので、楽しみにしていて下さると嬉しいです(*ﾟ▽ﾟ*) (2023年1月18日 4時) (レス) id: ee22706dc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん
| 作成日時：2023年1月13日 9時
