一時の幸せの後には ページ37
Aを家まで送り届けて、その足でアジトへと向かう。
やっと言わせたかった言葉は、
まぁ望んだ形ではなかったが、ようやく聞けた。
酔っていなければ最高だったが、
酔っていても、アイツが微塵も思っていない事を言うとは
考えられないので、
俺は最高に気分が良かった。
アジトに着くと、
ダラリとしながら蘭と竜胆がスマホを弄っており、
蘭 「お、きたきた。ヤク中、これ見ろー?」
蘭が、ん、と見せてきたスマホの画面には、
Aが俺に抱きついている写真が。
しかも、胸元に頬擦りしてきた時の、
ふにゃっと笑った横顔が映る、まさに神ショット。
蘭 「かーわいいよなぁー?
いつもは甘えたこと言わない子の、
気の抜けた表情と、猫みたいな仕草。」
竜 「まじで、その写真は神。
兄貴、天才すぎ。」
蘭 「んで、幾らで買うー?」
春 「……チッ。言い値で買ってやるよ。
その代わり、お前のスマホのデータ消せよ。」
蘭 「わーお、太っ腹♡
まいどありー!」
竜 「いいなー。
俺も撮っときゃ良かったー。」
三つ指を立てたクソタレ目に、
自分のスマホを取り出して30万送金する。
送金直後にその神ショットが送られてきて、
蘭は、にやにやしてスマホを振りながら、
データを消した事をアピールしてきた。
……もうコイツら兄弟にだけは、絶対会わせねぇ。
それから今日の取引についての確認の為、
ココの執務室へ。
向かう途中、しっかりさっきの写真を
プライベート用のスマホのロック画面に設定。
くっそ。何でコイツこんなに可愛いんだ、ボケが。
春 「おいココ!
今日の取引相手ンとこに潜ませてた奴から連絡来たか?」
九 「よく遅れなかったな。
お前のことだから、どうせ朝起きて、Aに無理させて
ずるずる遅れて来るかと思ってたが。
連絡はまだだ。」
春 「あぁ、俺の女はいい女だからな。」
九 「……答えになってねぇ。
まぁ、いい。
状況は良くねぇぞ。
その緩んだツラ引き締めて聞け。」
今回、俺が行く予定の取引は、
フロント企業のものであり、
大金は確かに動くが、あくまで一般的な取引だ。
ただし、相手方の企業も何かのフロント企業、
またはペーパーカンパニー、
ヤクザの隠れ蓑だったりするケースもあるので、
基本的に大きな取引の前には潜入調査が行われる。
ココの話では、相手に送り込んだ部下は全部で8人。
3回に分けて送り込まれた。
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きりん(プロフ) - ちいさん» 作者もそう思いつつ、書いてます( ; ; ) (2023年1月24日 6時) (レス) @page49 id: 50a8b891d8 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 早く助けてあげて〜(>_<) (2023年1月24日 2時) (レス) @page48 id: dc2461d50b (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - 継澪♪_ほぼ無浮上_さん» 春千夜が彼氏だと、色々インパクト強すぎて、いない時、考えちゃうかなーと思い、あんな感じになりました(笑)可愛いって、言ってもらえて嬉しいです!!( ; ; ) (2023年1月21日 21時) (レス) id: 50a8b891d8 (このIDを非表示/違反報告)
継澪♪_ほぼ無浮上_(プロフ) - ずっと春ちゃんのこと考えてる夢主ちゃん可愛い!早くあえるようになれー! (2023年1月21日 18時) (レス) @page40 id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - ちいさん» そう言っていただけるなんて、本当に光栄です!!恋人編にはもう少しココくん出す予定なので、楽しみにしていて下さると嬉しいです(*゚▽゚*) (2023年1月18日 4時) (レス) id: ee22706dc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりん | 作成日時:2023年1月13日 9時