世間とは異なる理想の男性像 ページ19
ちょっと具合悪くなっちゃったから先に帰ります、
と伝え、荷物を手に持つ。
後輩ちゃんが、慌てて立ちあがろうとしたけど、
知り合いが迎えにきてくれたから大丈夫だよ、
楽しんでね、と手を振って個室を出た。
九 「大丈夫か?ほら、掴まれ。」
個室を出て、角で待っててくれたココくんの元へ。
それを見て彼も私に歩み寄り、手を差し伸べてくれた。
気付けば荷物もココくんの手の中にあり、
何てスマートな人なのかと感動すら覚える。
『ヤバい……。
ココくんが理想の男性像過ぎる。』
九 「ははっ、今からでも俺に乗り換えるか?
Aなら大歓迎だけど。」
『ふふっ。乗り換えない。
世の中の女の人の理想像、であって、
私の、じゃないから。
ココくんってそんな冗談言うんだね。』
九 「……くくっ、残念。
お前、男の趣味最悪だな。
どこがいいんだよ、あんなイカれ野郎。」
『うーん……、
私を好き過ぎる所、かな。
あとは内緒。
ところで、どうしてココくんが私のお迎えに?』
九 「ははっ、そりゃ間違いねぇな。
あー。今アイツ、人と会ってんだけどな、
お前のことが気になって仕事に身が入らねぇんだとよ。
けど、抜けることも出来ねぇから、俺が代わりにな。」
ココくんに連れられてきたのは、
店の近くの路地に停めていた彼の車。
あのエンブレムは、レクサス、だっけ?
ココくんは高級車が似合うなぁ。
春千夜みたいに暴走しなさそうだし。
そんなことを思っていると、
彼は助手席のドアを開けてくれ、
どうぞ?、と中に促される。
荷物は後ろでいいか?と聞かれたので、
自分で持つよ、と答えた。
……これは、大抵の女の子が堕ちちゃうやつだな。
まるでお姫様扱いだ。
私が乗り込んだのを見て優しくドアを閉め、
運転席へ回り車に乗った彼に、
自分の家の場所を伝えようとすると、
九 「いや。
三途がホテル取ってるから、そこに送る。」
『ホテル?何でだろう……。
私の家、そんなに遠くないよ?』
九 「俺にお前の家を教えたくなかったらしい。
一流ホテルの、おそらくスイートだ。
たしか、一泊30万位じゃなかったか?」
『……え?』
今なんて?一泊30万……?
もー、ココくんは冗談が上手いんだから。
九 「まじで溺愛されてんな。
支払いはアイツ持ちだし、
待ってる間、ルームサービスでも頼みまくって豪遊してやれ。」
『嘘でしょ?!あぁ……、頭割れそう……。』
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きりん(プロフ) - ちいさん» 作者もそう思いつつ、書いてます( ; ; ) (2023年1月24日 6時) (レス) @page49 id: 50a8b891d8 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 早く助けてあげて〜(>_<) (2023年1月24日 2時) (レス) @page48 id: dc2461d50b (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - 継澪♪_ほぼ無浮上_さん» 春千夜が彼氏だと、色々インパクト強すぎて、いない時、考えちゃうかなーと思い、あんな感じになりました(笑)可愛いって、言ってもらえて嬉しいです!!( ; ; ) (2023年1月21日 21時) (レス) id: 50a8b891d8 (このIDを非表示/違反報告)
継澪♪_ほぼ無浮上_(プロフ) - ずっと春ちゃんのこと考えてる夢主ちゃん可愛い!早くあえるようになれー! (2023年1月21日 18時) (レス) @page40 id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - ちいさん» そう言っていただけるなんて、本当に光栄です!!恋人編にはもう少しココくん出す予定なので、楽しみにしていて下さると嬉しいです(*゚▽゚*) (2023年1月18日 4時) (レス) id: ee22706dc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりん | 作成日時:2023年1月13日 9時