心臓に悪すぎる朝 ページ11
ピピピピ……
朝だ……、仕事の準備しなきゃ……。
アラームの音で目を覚まし、
いつものように枕元に手を伸ばす。
ん……ない?
あ!ここ春千夜の部屋だった!
辺りを見渡すと、ベッドのヘッドボードに置かれたスマホを見つけ、
ようやくアラームを止めた。
そしてそのまま慌てて身体を起こす。
ん?身体を起こす?
あれ?私何でベッドに……?
……あ。帰ってきて、運んでくれたのかな。
しかし、隣を見ても、帰りを待っていた男の姿はなかった。
不思議に思いつつ、掛けられていた布団を剥がす。
するとそこには……、
『っ、ひっ……!!
はあっ……、はぁっ、…な、何……、これ……!!』
私の服は所々赤黒く染まっており、
べったり染まっているところや、
手形のようなものが付いているところまであった。
すると、ドタバタと寝室の扉の向こうで音がして、
扉がバンッと開けられる。
ビクッと震える身体を、咄嗟に布団で隠すが、
そこにいたのは、帰りを待っていたあの男だった。
春 「どうした!」
『は、はる……ちよ……。
ぎゃー!!アンタ、何で裸なのよ!!』
春 「下は穿いてんだろ!!
テメーの悲鳴聞こえたから、飛んできてやったんだろーが!
つーか、何があったか知らねぇけど、
何で俺を見た時の方がデケェ悲鳴なんだよ、アホ女!」
『うぅっ、は、はるちよぉー……。』
春 「は?!おまっ…、情緒どうなってんだ!
チッ。なんだ、どうした。
どっか痛ェのか?」
いきなり泣き出した私に、
上裸の春千夜が駆け寄ってきて、ベッドの淵に座った。
『ちがうー……!
心配したのと、こわかったのと、びっくりしたのー!』
春 「……意味分かんねぇ。」
私だって色々びっくりし過ぎて
上手く言葉なんか出てこないわ!
とにかく涙を拭いて、深呼吸し、一つ一つ説明する。
いつまで経っても帰ってこないし、
連絡もこないから、心配していたこと、
色々考えてたら、怖くなってきたこと。
そして、布団をぺらっと捲り、あの恐怖の服を見せた。
『ねぇ、これ何!怖すぎるでしょ!
そこら辺のお化け屋敷よりよっぽどホラーよ!!』
春 「ああ、悪ィな。それ血。
俺のせい。」
『え、血?俺のせい?
………え?待って…、怪我?!
春千夜、怪我してるの?!』
途端に喉の奥でヒュッ、と鳴る。
心臓が掴まれたように痛み、ひどい動悸に襲われる。
だって、これ……全部血って……。
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きりん(プロフ) - ちいさん» 作者もそう思いつつ、書いてます( ; ; ) (2023年1月24日 6時) (レス) @page49 id: 50a8b891d8 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 早く助けてあげて〜(>_<) (2023年1月24日 2時) (レス) @page48 id: dc2461d50b (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - 継澪♪_ほぼ無浮上_さん» 春千夜が彼氏だと、色々インパクト強すぎて、いない時、考えちゃうかなーと思い、あんな感じになりました(笑)可愛いって、言ってもらえて嬉しいです!!( ; ; ) (2023年1月21日 21時) (レス) id: 50a8b891d8 (このIDを非表示/違反報告)
継澪♪_ほぼ無浮上_(プロフ) - ずっと春ちゃんのこと考えてる夢主ちゃん可愛い!早くあえるようになれー! (2023年1月21日 18時) (レス) @page40 id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - ちいさん» そう言っていただけるなんて、本当に光栄です!!恋人編にはもう少しココくん出す予定なので、楽しみにしていて下さると嬉しいです(*゚▽゚*) (2023年1月18日 4時) (レス) id: ee22706dc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりん | 作成日時:2023年1月13日 9時