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次の日、私はいつもより早く学校に着いてしまった
昨夜は謎の疲労が溜まってて早く寝たからだろう
教室で自習して友達を待つかと靴箱に手をかける
「…おはよ、今日は早いんだな」
大好きな、あの人の声
「…なに、俺の顔になんかついてるの」
「無視されるのは…傷付くんだけど」
嗚呼 挨拶をされただけでこんなに嬉しくなれるっけ
昨日少し話せてなかっただけなのに、1ヶ月も
会ってなかったかのような感覚になるものだっけ
『…ううん、おはよう』
あまりにも嬉しくて、頬が緩んだ
「…ん、一緒に教室行こう」
寂しさで冷たくなった私には暖かすぎる言葉で
声を出すと泣きそうなのがばれてしまうから
黙って頷き、彼の横に並んで歩いた
人気のない廊下に私たちの足音が響く
「…席、遠くなったよな」
『うん、結構離れちゃったよね』
あれだけ隣にいたのに今は何故か少し恥ずかしくて
会話もあんなに弾んでたのにちょっとぎこちない
「…今の席楽しいか」
貴方がそばにいなくて寂しいです
なんて事は言えるわけもなく。
『隼人くんとか優しい人ばかりで、いい感じだよ』
…返事はない
彼の顔を見るけど、表情は読み取れない
『…康平くんは、どう？』
きっと、彼はなんとも思ってない
ただその状況を受け入れた顔をするだけで
きっと、その表情に彼自身の感情は映ってない。
…だけど聞いた今になって不安になるのは
昨日あのとき、私の時とは違って
彼が隣のあの子に微笑んだ顔を見せたこと。
自分が近くにいたとき時間をかけて見られたあの優しい笑顔を
あの子は意図も容易く見れたこと。
愛想笑いだとしても、ただ辛かった
『…ごめん、やっぱりなんでもないや』
泣きそうな顔を見せないように俯いた
「俺は、寂しいよ」
その瞬間ぽたぽたと雫が廊下に落ちた
私に合わせて彼も止まるから、酷い顔を見られる
「…泣いてるのか」
『違う…これは、なんでもなくて…』
「Aは、俺と離れて何とも思わなかった？」
どうして今、そんなこと聞いてくるの？
そんなの
『…寂しかった、すごく、苦しかったよ』
小さな子の様にはしたなく泣く私を
「うん…俺も、同じ気持ちだったんだよ」
そういって抱き締めてくれる貴方
「…あのさ」
上を向くと、とびきりの優しい笑顔で
「ずっと前から、好きでした」
彼の声がふたりだけの廊下に響いた
＿ ふたりだけの ／ 渡 康平
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もちた(プロフ) - 金平糖さん» リクエストありがとうございました＾＾ 月日がかなり経っていたので本人様には見てもらえないだろうと思っていたのでとても嬉しいです…とても励みになります、ありがとうございます(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎) (2022年7月28日 9時) (
レス) id: e79c3b1360 (このIDを非表示/違反報告)
金平糖(プロフ) - あああー！！！リクエスト消化ありがとうございます。そしてお疲れ様です。もうとても好きです……。ピュアな康平くんごちそうさまでした……(？)本当にありがとうございます！更新ゆっくりでいいので、頑張ってくださいね！応援しております！ (2022年7月28日 0時) (レス) @page43 id: 46a8a79a56 (このIDを非表示/違反報告)
もちた(プロフ) - なーさんさん» コメントありがとうございます＾＾ 年月が経っても色褪せない作品ですよね...見つけてくださって嬉しいです、励みのお言葉ありがとうございます！ (2022年7月27日 23時) (レス) @page43 id: 98f868d043 (このIDを非表示/違反報告)
なーさん(プロフ) - 最近狂い月にハマって彷徨ってたらこの作品に出会いました！めちゃくちゃ好みです！！更新頑張ってください！！！ (2022年7月27日 19時) (レス) id: 64a4afe500 (このIDを非表示/違反報告)
もちた(プロフ) - ハサくらげさん» リクエストありがとうございました＾＾こちらこそゆったりな更新にも関わらず満足して頂けてとても嬉しいです…今後のお話もぜひ見てください！ (2020年11月24日 7時) (レス) id: cab76d5b7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちた | 作成日時：2020年1月19日 22時
