すいーとどくたぁ。

なな。 R.Y ページ21

Aside







「…えっ、もうこんな時間…」









ふと見上げた時計は深夜2時を回っていて、慌てて筆記用具とノートを鞄に入れ布団に潜り込む。









3時間…寝られたら良いほうかな。5時には起きて、やり残したところを復習しなきゃ。









今回は特別大切なテスト。絶対に点数を落とすわけにはいかなくて、今日みたいな生活をここ1週間ほど続けていた。









こんな不規則な生活を続けていたら、体調も崩すわけで…









『…ねぇA、めっちゃ顔色悪いけど大丈夫？』









次の日無理やり行った学校で、友達にまで心配される始末。









「んー、ちょっと昨日夜更かしし過ぎちゃって。笑 今回英語やばいんだよね。」









ふらふらの身体で臨んだテストの出来はまぁ、そこそこと言ったところ。あまり自信はない。









このままじゃ駄目だ、明日の教科に向けて帰ってすぐ勉強しないと…。









放課後、友達との会話もそこそこに校門をくぐると、目の前には一台の見覚えのある車。









…に、寄りかかってスマホをいじっているのは紛れもなく…









「…りょうすけ…？」









私の声に気づいて画面から顔を上げると、「よっ、」と片手を上げる涼介。









「どうしたの、何で学校まで…？」









涼介「や、今日ちょっと早く仕事あがれてさ。近くだし待ってたらA来ないかなーって。ダメ元だったけど会えちゃった。笑」









突然迎えに来てくれた好きな人を前に、嬉しい気持ちと今は会いたくなかったな、という矛盾した気持ちが入り混じる。









涼介「さて、せっかく拾えたしどっか行こっかなー、、って思ったけど。…ちょっとこっち見て？」









……駄目だ、完全にバレてる。元々感の良い、しかもお医者さんの涼介に隠し通せるわけがなかった。









「……。」









ばつが悪くなって思わず目をそらす。…けど、そんなの御構いなし。ぐいっと顔を両手で挟まれて、涼介のくりんとした大きな目で捕らえられる。









涼介「はぁ…まぁた無理したろ、お前。顔色悪すぎ、もしかしてご飯も食べてない？」









とりあえず乗って、と促されて車の助手席側に乗り込むけど、行き先なんて聞かなくてもわかってる。









…涼介、怒ってるかな…、

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