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非常階段で話してると

後ろから壱馬を呼ぶ声がした。

振り返れば見たことの無い女の人。

萌愛「やっぱり！川村壱馬さんですよね！」

ふわふわしてそうな女の子。

あたしとは真逆だ。

壱「はい、そうですけど．．．」

萌「あ！私、GENERATIONSのヘアメイクしてる田中萌愛(モエ)です！」

GENERATIONSのヘアメイクさん。

前に美花さんから聞いたことがある。

結構なイケメン好きらしい。

壱馬を気持ちがだだ漏れの目で見た後に

あたしの方を見る。

お前は誰だと言わんばかりの視線。

『安心してください、あたしは壱馬のなんでもないですから』

きっと壱馬もこうゆう子が好きなのかな。

そうだとしたらあたしと壱馬がやましい関係だと

思われたらマイナスなことしかないだろう。

『あたし、先に戻るね』

壱「待ってや、俺も行く」

萌「えっ、」

壱「じゃあ失礼します」

ニッコニコの営業スマイルをかます壱馬。

まだ行かないで欲しいと目で訴える萌愛ちゃんを

気にもせず非常階段のドアを開け早く来いとあたしを急かす。

『ねぇ、さすがにヤバいんじゃない？』

壱「俺のなんでもないAがなんも言えんやろ？」

『またそうやって怒んないでよ』

なんでまた怒ってるのかわかんないけど

貴方が機嫌悪いと雰囲気は最悪なんです。