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もうちょっとで暖かくなってくる。
でもまだ外は寒い。
壱馬は口を開くことなく遠くを見ている。
『どーしたの、こんなところまで来て。』
壱「なんとなく。...嫌やった?」
手すりに手を置いてその上に顎置いてる壱馬。
その体制じゃいくら身長差があっても
あたしの方が目線は上になる。
クリクリした目で上目遣いしてくるのは反則だ。
『んーん。いやじゃないよ。』
そう言うと壱馬はちょっと嬉しそうに笑う。
『久しぶりだね、ゆっくり壱馬と話すの。』
この1週間、忙しくてまともに話してなかった。
やけに1週間が長く感じたのは話せなかったからかもしれない。
壱「俺は話したいこといっぱいあったのにAが
忙しそうにしてたから全然話せなかったんやで。」
『ウソだぁ。忙しそうにしてたのは壱馬じゃん』
壱「ぜーんぜん。」
さっきは笑ってたのに今度はほっぺたを膨らませて拗ねてる。
こうやって近くにいると壱馬のいろんな表情が見れる。
きっと今の関係だからかもしれない。
" ファン " じゃこんな近くにはいれない。
でも " カノジョ " ならもっと違う顔が見れるはず。
嬉しいようで複雑だよ。
「えっ、壱馬さん...っ!」
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作者名:ましゅまる | 作成日時:2019年6月17日 18時