バカの隣にはウサギが似合う？ 2

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今井side

今「…ぁ…あぁ…」



ｶﾞﾁｬｯ…



「ごめんなさい…こうなるだろうということはわかっていたの…でも…渇きに渇ききった体が、いきなり冷たい水を飲むと体を壊すと先生から注意されていたので…でも、勝俊さん。よく頑張ったわね。ここに白湯があります。お飲みなさい…？」



そう言うと、Aはコップに白湯を注ぐ。

それを、俺は受け取った。



今「…お嬢さん…お気持ちだけ、ありがたく飲ませていただきます…」



「…気持ちだけ…？」



今「…と白湯を捨てかけて……飲む！！！！ごくごく飲むぅ！！！…お嬢さん、私は矢吹丈との試合なんて、どぉーでもいいんです！！ごくごく水が飲みたいんだぁ！！！」


俺は我を忘れて水差しに入っている白湯を飲んだ。
Aの悲鳴が聞こえる…がしかし！！！



今「……あぁ！！白湯うめぇ！！！！」


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

夢か。

今「……ぅはっ！？ぅはぁ…！…俺は…俺は…どうしてガムなんて得意げに噛んじまったんだ…しかし…三橋、静かだなぁ…おぉい！！三橋ぃ！！もう、くたばったのか！？返事しろー！！」



谷「今井さーん…！！」



微かに聞こえた谷川の声。



今「谷川っ！？俺はここだー！！！どこだー！！！助けろー！！！………幻聴か…俺も長くねぇ見てぇだな…」



遂に、俺も幻聴まで聞こえ始めたのか。
はぁ、Aの彼氏として情けねぇ……！！



三「…今井…」



今「ふっ！？み、三橋！？何してんだてめぇ！？死んだかと思ったぞ！」



三「不覚にも…気を失っちまってよぉ…」



今「だらしねぇやつだなぁ！男が！二食三食抜いたたぐれぇでよぉ…！」



三「いやぁ…すごい。やっぱ今井はすげぇよ…」



今「すごくなんかねぇよ…ガム噛んだら喉がカラカラになっちまってよぉ…殺気も情けねぇ夢見ちまったよ…」



三「水分ねぇ…？知ってるか、今井…小便って…飲めるらしいぜ？」



今「ほんとかよ」



三「サバイバルの基本だぜ？飲んだやつは助かり…飲まねぇやつはくたばる…」



今「くたばりたくはねぇが…」



ほれ、と紙コップを渡される。
紙コップなんて、あったのかよ…



今「小便か…」



出そうと試みるも…無念。



今「三橋…」



三「どうだ？うまかったか？小便は」



今「いや、参ったよ…朝に一度しちまったからよ…水も飲んでねぇし…出ねぇわ……空っぽ……」



三「そうか…」



あぁ…朝、小便するんじゃなかった。

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