Dr.じゃんぷ×Pt.じゃんぷ そのに。

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side:Kota

新曲のダンスレッスンは順調に進んでいた。振りも殆ど全員覚えてきたし、後は微調整して固めて…


あ、でもあそこちょっと直したいな。後ろから見てると分かるんだけど、伊野尾が少し遅れてる部分があったんだよね。


休憩の時間に声を掛けると、返事は返ってくるもののなんだかいつもより反応が悪い。


水も全然飲んでないし…顔をよく見ると目も潤んでいる気がする。


宏太「…もしかして今日調子悪い？」


慧「えっ…いや、別に。強いて言うなら寝不足かな笑」


うーん…あんま説得力無いけどな。まぁでも本当に無理そうだったら自分で調整するか…。今はまだ様子見かな。


…そう思ったのがいけなかった。


休憩明け、後列で踊ってた知念の慌てた声でふと我に帰ると、苦しそうに蹲み込む伊野尾の姿があって。


その場に駆け寄るメンバーを掻き分けて体に触れると掌にじんわりと熱さが伝わってくる。


相当熱あるな…倒れるのも無理はない。急いで処置しないと…


その場を光に任せて車を走らせ、病院へ向かうとすぐに点滴を入れて額や足の付け根を冷やす。


宏太「とりあえずこれで良いかな…具合どう？」


慧「ん…さっきより良い…。」


そう言ってはいるものの顔色は良いとは言えない。いやまぁ、元々色白だけど。


宏太「本当？どっか痛いとか、しんどいとか無い？」


慧「…。」


宏太「何で黙るんだよ、笑 遠慮しなくていいから。」


慧「…あたま、痛い…、」


頭痛か。脱水してたから点滴入れたけど、薬追加しようかな。


宏太「ん、じゃあ今から鎮痛剤も繋ぐね。他は？大丈夫？」


今度は素直に頷いたのを確認して、繋いだ点滴から鎮痛剤を混ぜる。


宏太「…よし、多分10分もしたら頭痛も良くなるはずだから。」


…さて。病人相手に長々と説教はしたくないけど、今回ばかりはこっちとしても言いたい事もあるし。


少しお話しようかな。

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