Dr.じゃんぷ×Pt.じゃんぷ

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side:Yuri


寝起きで頭が働かないのか、はたまた熱でふわふわしているのか…


いつも以上に眠そうな目で、僕の質問への受け答えも疎らな伊野ちゃん。


でも「どこか痛いところある？」って聞いた途端、間を開けて「ない」って。それ、ある時の反応だよね？笑


念押しでもう一度尋ねると、小さな声で「……あたま、」とだけ答える。ほら、やっぱり。


侑李「頭痛いかぁ。水分は？何か飲めそう？」


ふるふると首を横に振る。水分摂れないと熱も下がりにくいし、頭痛も酷くなるんだよね…。


侑李「そっか。うーん、脱水心配だし点滴入れてあげたいんだけど…」


慧「…いい、大丈夫。寝てれば良くなるから。」


そう言うと、起き上がっていた身体をベッドに沈めて毛布を被ろうとする。


侑李「大丈夫じゃないでしょ、そんな顔真っ赤にして…すぐ終わるよ？」


慧「…いいってば、」


伊野ちゃんに診察される事はあってもなかなかする立場にはならないから、こう地味に抵抗されると調子が狂う。


泣いたり暴れたりはしないんだけどね。いや、むしろその方がまだやり易かった気がしなくもない。笑


どうしようかな……あ、


侑李「ちょっとだけ痛いの我慢すれば早く良くなるんだけどな、いのちゃん頑張れないかなぁ？」


さっきより声を少し高くして、いつも伊野ちゃんが僕や大貴にするようにそう言うと驚いたのか一瞬目を丸くする。


侑李「怖かったらぎゅーってしててもいいんだよ？それとも手繋ぐ？」

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