上京したら犬系&猫系男子に拾われました 2

♯54　待ってて ページ4

さとみside




ふと、隣を見るとAは美味しそうに肉まんを頬張っていた。



と、




さとみ「口元についてるw」




肉まんの具がついてることに気づいた。




『？』




Aはきょとんとして顔を触った。




さとみ「あ、逆。いやもうちょい上。……まぁいいや。」




じれったくなって俺は笑いながら指で取るとそれを食べた。



Aははずかしそうにお礼を言うと




『さとみさんってお兄ちゃんみたいですね！』




と言った。




お兄ちゃん……か。




さとみ「……そっか。俺はお兄ちゃんだと思ってほしくないけど。」




案の定Aは頭の上にハテナマークを浮かべていた。




『え？』





さとみ「俺は、一人の男として見てほしいけど。」





俺はAを真っ直ぐ見つめた。



どういう意味なのかわかっていない様子だったけど、それでもAを見つめた。



精一杯の言葉だったから。



伝わらないなら何回でも言うから。




まだ、はっきり言うことはできないけど。




自信を持って言えるようになる日が来るまで






待ってて。

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