♯26 ライバル ページ26
莉犬side
ころちゃんの言葉にソワソワしだすさとみに
莉犬「早くしないととられちゃうよ?」
と、声をかけた。
普段あまり顔に出さないくせにAが絡むとすぐ落ち着きがなくなる。
さとみ「うるせぇ。それは莉犬も同じだろ。」
さとみは目を逸らして必死に顔に出さないようにしていた。
俺も余裕を装っていたが、実際、内心焦っていた。
なのにさとみは俺に追い打ちをかけるように無理矢理Aの隣の席に座った。
さとみはそういのうに強い。
俺はいつも行動に移せない。
でも負けたくない。
俺は思い切って
莉犬「A〜?」
と言ってAを後ろから抱き締めた。
みんな驚いているけどそんなこと気にしない。
『あ、莉犬さん。どうしたんですか?』
莉犬「えへへ、なんとなく!」
Aはいつも通り笑顔だ。
自分のせいで俺とさとみの感情がごちゃごちゃになっているとも知らずに。
ふとさとみと目があった。
お互いに
負けたくない
と睨み合った。
その瞬間、俺とさとみは“ライバル”になった。
80人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:。。。くるみ。。。 | 作成日時:2021年6月21日 17時