竈門家の長女はみんなの嫌われ者 ４

佰拾玖話 ページ10

鬼「ヒィィィ」





急いで逃げてるけど、やっぱり遅い。
それに、これは本体じゃない。





本体はアイツの心臓の中だ。




『炭治郎くん！足に力を入れて！爆発するように地面を蹴れ！』





炭「！はい！分かりました！」




ドン！




元兄が一気に鬼のところへ行き鬼の頸を斬ろうとする。




炭(いけ！！いけ！！今度こそ、渾身の力で……)




鬼「お前はああ儂がああああ可哀相だとは思わんのかァァァァア！！！」




体が大きくなり元兄の口を締め付ける。





そして私はその腕を斬り落とす。





『炭治郎くん。攻撃は私が何とかするから、
この鬼の体をよく見て。集中力を高めて。本体がそこ(・・)にいるから』




炭「はい！！」




じーっと見つめる。





『お前の相手は私だからね』





鬼が仕掛けた攻撃をすべて斬り裂く。





遅い。これでよく上弦とかになれるね。
無惨、アホなんじゃないの？知らないけどさ…





炭「！心臓の中…？」





『そうだよ。力貸すから頸斬れ。いいな？』





炭「はい。円舞一閃！」





元兄は心臓目掛けて斬りかかり本体の頸を斬った。





そして夜が明けた。





禰󠄀「ギャッ」





『禰豆子…！』





いや、大丈夫かな。これは日光を克服するんじゃない？





炭「禰豆子！」





元兄が禰豆子の方に向かう。





『炭治郎くん。ごめんだけど、ちょっといい？
禰豆子はね、太陽を克服する。私の勘がそう言ってるから。だから大丈夫』




炭「でも(((『大丈夫だから』





しばらく禰豆子を見てると日光焼けが止まり直ちに治っていく。





炭「………！！」






禰「お、お、おはよう」





珠世さんも言ってたよな。近いうちに太陽を克服するって。





炭「禰豆子…よかった。大丈夫か？お前……人間に…」





禰「よ、よかった。だい…だいじょうぶ。よかったねぇ。ねえ」




『人間には戻ってないよ。ただ太陽を克服しただけ。
まだ瞳孔も牙も爪も鬼のままでしょ？』





炭「確かにそうですね…」





ガシィと禰豆子を抱きしめる。




炭「うわああああ、よかった…！よかったああ。禰豆子無事でよかったああ！！」




禰「よかったねぇ」




近くで見ていた玄弥が





玄「良かったな…炭治郎。…禰豆子」




そう呟いた。

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