Bittersweet【黄】 (ページ16)

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〈Your side〉

最近、仕事中に照くんのことを考えてしまう時がある。
"元気かなぁ"とか"何してるのかなー"とか、、、。

高「せーんぱい！」

『うお、高橋…。』

また、照くんと一緒に過ごした時の事が頭に浮かんでしまっていて、ぼーっとしていた。

高「なに、ぼーっとしてるんすか？(笑)」

『ちょっと考え事してた。』

高「そうっすか、、、。岩本さんとは…どんな感じっすか？」

高橋は不安そうな顔で私に言う。

『2回、2人で出かけたよ？』

高「そうっすか…。」

『うん！照くん、とても良い子だよ？』

高「なら、良かったっす。」

高橋は少し俯いて言った。

『どうした？高橋らしくないけど(笑)』

高「いや！何でもないっす！でも…。」

『でも、、、？』

高「いや、正門先輩の事をやっと先輩が忘れられそうやなって…。」

『高橋、、、。大丈夫、もう忘れたよ。』

高「嘘つき、、、。ずっと先輩の心には正門先輩が居たじゃないですか‪wやから、もう恋をするのやめるって…言ってたじゃないっすか。
俺がどんだけ一緒に居っても、その穴は埋まらんかったし…。やけど、やっとその穴を埋めてくれる人が現れて、、、俺は嬉しいです。」

『高橋。照くんはそんなんじゃ、、、』

高「いや、先輩。俺、言ったやないっすか！あの人は本気やって。先輩、もう1回だけ恋してみませんか？」

高橋は目を潤ませて私にそう言った。

正門というのは、1年前に別れた彼氏で、同じ店に勤務していた後輩だった。
彼に告白され、約3年半付き合った。
年上で女の子っぽくなくて、サバサバしている私なのに、彼はそんな私をずっと好きでいてくれた。
私はそんな彼が好きだったが、突然留学を理由に別れを告げられ、私はとても辛くて立ち直れず、もう恋をすることをやめた。

『恋か、、、。』

高「ま！岩本さんが無理なんやったら、別に俺でもいいっすけどね！」

『お前、諦めたって言ってなかった？』

高「え？そうでしたっけ？」

高橋はいつものように明るく振る舞う。

ありがとな、高橋。
いつも私よりも私のことを想ってくれて。