我慢 ページ20
「ただいま〜！！」
『笑 おかえり』
てっきりハグされるのかと思ってドキドキしていたけど、手洗ってくるなんてスッと横切る晶哉。
うわ、はっず！何期待してるん私。ほんま浮かれすぎてる。
「あのさ、今日お泊まり出来へんくなってん」
『えっ。あ、全然大丈夫やで！明日お仕事早いん？』
「せやねん！急に仕事入っちゃって。ごめんなぁ」
『んーん！あ、ご飯食べよか』
仕事なんて入ってへん。彼女の気持ちを優先しなあかんのに俺の気持ちを伝えすぎたなと反省して。それに絶対理性保たれへんから。
リクエストされていたハヤシライスをよそいながら、少しショックな私がいて。
仕方ない、お仕事やし。でも、今日はやたらとスキンシップが少なくて。もしかしたら疲れてるのかもしれへんけど、何だか昨日と様子が違うことに違和感を感じていた。
「んー！うまっ！やっぱAちゃん、料理上手やわ！」
あれ？ちゃん付けに戻ってる。...小さなことでさえ気になってしまって。なんだか距離をあけられてるような気がした。
『ありがと！明日朝からどんなお仕事なん？』
「あー、えーっとなぁ、なんか移動しなあかんくて。どこやったかなぁ。ロケやねん」
うわ、全く考えてなかった。少ししどろもどろになってしまったけど、Aは笑顔で聞いてくれていて。嘘をついたことに罪悪感を感じていた。
でも、Aのためやから。ほんまにごめんと心の中でつぶやいた。
正直泊まりたい。でも、ほんまに理性を保てるかって言われたら無理やと思う。やって、ほんまに可愛いから。もし、不意打ちとかで上目遣いなんてされてみ？俺絶対押し倒してまう。
でもそんなわけわからん流れでしたくないし。あかんしな！
『..なんか今日変やない？』
「えー？いつも通りやで？」
ニコニコとしているけど、やっぱりなんか違う
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作者名：環奈 | 作成日時：2022年12月6日 0時
