飛んで火に入る夏の虫【Daiki】

得でもあるが欠点でもある ページ29

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望と別れて数分後
建物を出る途中から気づいていた存在を確認するために足を止めた。
これはあの男…大毅のものではなく全く別人。
耳が良すぎるのは私にとって得でもあるが欠点でもある。









『私に何か用ですか？』









？「ふ〜ん、いつから気づいてたわけ？」









パッと振り返ると見たことない男が銃を構えて笑っていた。
だから、私は銃を持つ男じゃなくて
馬に乗った王子様を待ってるんだけど！！
パカラッパカラッって迎えにきてよ！









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『だいぶ前からつけてますよね？
今日じゃなくてずっと前から』









そう、この足音は数日前から私の周りをうろついていたから鮮明に覚えている。私の美貌が良すぎて付いてきてるのかと思ったけどちょっと違うみたい。私の美貌に目を奪われたのならば銃じゃなくて指輪を出すべきよ……あの大毅とかいう男はおいといて









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？「じゃぁ、話は早い。そろそろ返してくれん？」









『なにか勘違いしてませんか？』









？「そうやってしらばっくれるわけ？」









『はい？私は貴方にあったことはありませんし
人に物を借りてません。例外はありますが』









淳太から少しのお小遣いと崇くんからちょっとお小遣いしか、借りてない。てか、どっちもお小遣いだからもう貰ったてことでいいよね。









？「お前、俺から大毅とった」









ッパン！！









『まって！！色々突っ込むとこあるから！！』









放たれた弾を器用によけ自分の持っていた銃を相手に向け説得をする。色々、間違ってるこの人！









『無闇に人を銃で打ってはいけません！！
そして、私は大毅さんをとってはないです！！
これは強調させてもらいます！とってないです！！』









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ふー、全く。人がいないからって昼間の無法地帯で銃を撃ってはいけないよ。それにこの男はなにか勘違いをしている。それは、とても大きな。

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