……はにゃ？ ページ1
．
「で、君は何者？」
そう言って私に笑いかけてくる男は
持っていた銃を躊躇することなく私の頭へとむける。
いや、邪魔する気はなかったんだよね
こっちとしては仕事しに来たら
たまたま目の前で銃撃戦が行われていただけで
今だって早くこの場から逃げたい。
なのに、男の重圧が凄すぎて
腰が抜けたのか座り込んだまま動けなかった。
．
『ワタシニホンゴワカリマセン』
両手をあげて男に笑いかけると
頭の横でパーンっと銃声の音が響いた。
『ちょっと！！危ないじゃないの！！』
「日本語喋れるやん」
『……はにゃ？』
．
私の横を通過した弾は
後ろで既に息絶えていた男の心臓部分に撃ち込まれた。
嵌められた。
一気に自分が不利な立場になったと理解する。
やばい。このまま帰ったら淳太に怒られる。
想像するだけで震えてくる。
いっその事この男に撃たれて死んだ方がマシな気がした。
．
そんなことを考えてると
男の足音がしハッとした時には
座り込む私の目の前へ視線を合わせるように
しゃがんでいた。
「見たことない顔やな」
『……』
「ここら辺の始末屋の顔は知っとるつもりやったけど、もしかして新入り？」
なんてあざとく首を傾げても
今のこの状態でキュンです！なんて言える訳もなく
なんのことでしょうっとはぐらかす事しか出来なかった。
．
「まぁ、ええわ。君の名前は？」
『A……あ』
吸い込まれるように名前を吐き出せば
男は満足そうに私の頭をクシャっと撫でた。
「Aか、ええ名前やな。
俺は大毅、ほなまた会おうな」
『え、殺さないの？』
「あぁ、さっきので弾無くなってん」
そう言うと男は立ち上がり
何事も無かったように倉庫から出ていった。
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さやちゃき(プロフ) - #TODAYさん» コメントありがとうございます！頑張ります(^^) (2021年9月18日 14時) (
レス) id: b8693afb9a (このIDを非表示/違反報告)
#TODAY(プロフ) - 内容から書き方まで全て大好きです…！毎回の更新を心から楽しみにしております。これからも頑張ってください！！ (2021年8月8日 12時) (レス) id: 3e33249399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやちゃき
| 作成日時：2021年8月2日 11時
