飛んで火に入る夏の虫【Daiki】

それが…… ページ19

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ッコンコン








「失礼します。副会長お客様がいらっしゃってます。」









「ん？今日は何も予定がないはずだが？」









「それが……」









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『あ、副会長〜！！元気でした？』









「な、君は誰だね！」









『え〜忘れちゃったんですか？？
この間お店来てくれたじゃないですか〜！』









「……店だと？








……と、とりあえず君は下がっていい」









「わかりました。失礼します。」









『あら、2人きりになっちゃった』









頭を下げて部屋を出ようとする秘書に手をヒラヒラさせると遠慮がちに重たいドアを閉める。
それもそのはずこんな所に違う意味でキラキラと輝くスーツを纏う女が副会長の部屋に押し寄せているのだから









ちょっと気合い入れすぎた？
キャバクラ行ったことないから女の子がどんな格好するのか知らないんだもん。
とりあえずスパンコールキラキラの丈の短いスカート履いてきたけどやっぱり派手すぎた？？









望は鼻の下伸ばしてたから正解だと思ったけど
たった今あいつがただの変態だった事思い出したわ









驚かせごめんなさいね
副会長の秘書であろう女の人は
それはもう、物凄い顔で出ていかれました……









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「で、あの店の女がこんな所まできて何の用だ」









『えー、なんでそんなに冷たいんですかー？』









物凄い偏見だけどキャバ嬢ってみんな語尾に「ー」が付くように話すよね？









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「ここは君が来るような場所ではない」









『それは、副会長にも言えることじゃないんですかー？』









「なんだと！？お前誰に向かって！」








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『表向きは地域の皆さんと一緒に綺麗な街を作りたい！って熱演して、裏では少女の売買や薬、それで都合が悪くなったら私達みたいな裏の人間を雇って消す、生きる価値のない人間って事は知ってるよー、』









化けの皮が剥がれる瞬間
全てが崩れる音がする

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