アイドル怪盗、アーヤ！

Infinityに隠す事って？ ページ50

アーヤside

「毎年開催されてる音FESあるでしょ？」

音FESっていうのは音楽FESTIVALの略。

毎年、ハロウィンの時期に開催されるんだ。

いろんなアーティストが集まって演奏する大イベント。

テレビでもかなり注目されて、中継もされるはずだった。

私達は去年の音FESにも出場させてもらったから知ってるのは当たり前。

「で、今年もInfinityに声がかかって。出るでしょ？」

わぁ、嬉しい！

「もちろん、出たい！」

やっぱりライブって楽しいもん！

歌って踊って・・・爽快だからね！

「俺も、出たいかな。」

「出る！」

2人は賛成。

真人は？

「もちろん。賛成だよ。」

やった！

またあの舞台に立てるんだ。

「オッケ、連絡しとく。さて、今はライブだよ。落ち着いて、休んでて。」

そう言って梶山さんはドアを開けて行ってしまった。

「ごめん、僕、もうちょっと寝かせて。」

真人は相当疲れているようで、またソファで眠ってしまった。

無理しすぎなんじゃ・・・。

ふと横を見ると、玲音が真人が寝ている様子をずっと観察している。

どうしたんだろ？

大変です！

不意に扉の向こうから小さいけれどハッキリとした声が聞こえてきた。

ドアの近くにいた弘がすぐに開けて、外を見る。

「あれ、どうしました？」

どうやら近くに誰かがいたみたい。

と思うと、弘はすぐにドアを閉めてしまった。

「ライブには関係ないことだ。大きな声を出してごめんって。」

え、怪しいって思うのは私だけ？

「何か緊急事態が起きている・・・かもな。」

うーん、でも確証があるわけじゃないしなぁ。

ライブの機材トラブルとか？

でもそれだったら私達に相談して、演出を変えるとかの措置は出来るし。

何より、私達に秘密にしておこうって事が気掛かり。

「じゃ、ちょっと調べてみるか。」

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