第７話 ほんとは乗り気じゃない ページ9
．
この子は、大変賢い。
ほかに動物を飼ったことはないけれど、一緒に暮らしていて知ったノクトの知能の高さは認めていた。
まるで私の言ったことが分かっているようで、そしてそれが私には懐かれている証拠のように思えて、更にノクトに話しかけるようになった。
籠の錠を外してやると、ノクトは私の腕の上に乗った。透き通るような黄色と目があう。
「ノクト、ここの上空をしばらく飛んでいなさい。汽車が出発したら、ちゃんと着いてくるんだよ。学校には、きっとふくろう小屋があるだろうから、ノクトはそこで待っていてね」
艶やかな羽をひと撫でしてやると、ノクトは腕から離れ、プラットホームから外へと出て行った。
飛ぶのが上手な彼のことだから、きっともう遥か上空で、羽を伸ばしている事だろう。
Aはカートを押して、再び歩き出した。
−−−−
荷物を足早に乗せてしまってから、私は汽車に乗り込んだ。
キョロキョロと左右を見渡しながら、汽車の中の通路をずんずん進んでいくが、一向に空いている席が見当たらない。
これは、気が進まないけれど、誰かと相席するしかないかも知れない。
「＿＿あら、Aじゃない！ 会えて嬉しいわ！」
「…私もだよ、リリー。ダイアゴン横丁以来だね」
さて誰に声をかけようかと若干困っていた私を呼び止めたのは、あの日出会った少女だった。
相変わらずの綺麗な赤毛だ。
「もしかして、あなた座るところがないの？」
「…ええ、そうなの」
「だったら、私たちのコンパートメントにいらっしゃいよ！」
リリーは、とても良いことを閃いた、と言いたげに顔をパッと明るくさせた。
リリーの期待に満ちた視線が刺さる。
「……じゃあお邪魔しようかな」
「邪魔なんて思わないわよ！ Aだもの」
折角だから、と
リリーの誘いに甘えることにした私は、
自分がリリーの言葉を用心深く聞いていなかったことに後悔することになるけれど、もちろん今の私が気付くはずもなかった。
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亜京目(プロフ) - キュウさん» いえいえ、お気になさらず。よかったらこちらの小説もどうですか(笑) (2019年5月3日 22時) (
レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
キュウ - すみません！！コメントする小説間違えてしまいました！！ (2019年5月3日 22時) (レス) id: b33addfcfc (このIDを非表示/違反報告)
キュウ - ちょくちょく夢主の名前と苗字？が反対になってますよ〜 (2019年5月3日 21時) (レス) id: b33addfcfc (このIDを非表示/違反報告)
青鯖(プロフ) - 亜京目さん» ようこそ文スト沼へ( ^ω^ ) (2018年10月24日 20時) (レス) id: c8be7af1d7 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - 青鯖さん» 最近友人に漫画を借りて一から読みました。文ストは初心者です。まんまと沼にハマりました… (2018年10月24日 20時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜京目 | 作成日時：2018年6月18日 15時
