第25話 無言のメーデー ページ28
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やがてスラグホーン先生が入室し、授業が始まった。
今日は初めてということで、簡単な調合をするらしい。「おできを治す薬」という初級の魔法薬だ。なんでも、鼻呪い呪文で鼻にできたおできも治すことができるらしい。
たまたま当てられたセブルス君が失敗した場合どうなるかと聞かれて、逆におできができると正解を答えることが出来た。お陰でスリザリンは2点稼いだ。
リリーを見ると、こっそり親指を立てていた。私はセブルス君にやったね！と机の下でガッツポーズをして見せた。セブルス君は照れながらも誇らしそうな顔をして、やっぱり照れ隠しに両手の指をがっちり組み合わせた。
調合が始まり、各生徒はペアを作り２人１組ででおできを治す薬を作っていく。温度や時間の設定、かき混ぜる回数などに細かい指示があって、失敗しないか不安だったが、セブルス君の初めてとは思えない的確な作業と手際の良さに救われた。
この子はただ興味があるとしか言っていなかったが、それだけではなかった。彼には魔法薬学の才能があった。
もうすぐ完成という段階に入り、私は鍋の中を満たす液体を眺めていた。私がしたことといえば蛇の牙を砕いたことや角ナメクジを鍋に入れたことくらいで、薬はほとんど彼に任せてしまった。
申し訳ない気持ちもあったが、彼が楽しそうだからいいや、と思い、静かに使った道具の片付けをしていた。
その時だった。
棚からなんとなく視線を外して、後ろの生徒たちを振り返った。
そして目に入ったものに、体が固くなった。
私は思わず己の目を疑った。まさか、そんな。
何か分からぬ赤いものが天井付近でふよふよと浮いていたのだ。そして、ちょうどその真下にいるのは、
セブルス君だ。
脳に危険信号が流れた。嫌な汗が背中を濡らして、その感覚すら私をあせらせる。
だってこの薬は失敗すれば……！
このことには誰も気付いていない。唯一、私だけだ。
赤い物体はとうとう狙いを定めた。
咄嗟に走り出しセブルス君に飛び付いたのと、鍋が噴火したように煮え立ち、机の周りに薬が飛び散ったのは、同時だった。
セブルス君のうめき声が聞こえ、覆いかぶさっていた私はそっと体を起こした。顔におできは見当たらない。ああよかった。
「セブルス君、怪我は！？痛むところは！？」
「ッA！僕よりAの方が！！」
「え…？」
セブルス君が指差したのは、私の右頬だった。
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亜京目(プロフ) - キュウさん» いえいえ、お気になさらず。よかったらこちらの小説もどうですか(笑) (2019年5月3日 22時) (
レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
キュウ - すみません！！コメントする小説間違えてしまいました！！ (2019年5月3日 22時) (レス) id: b33addfcfc (このIDを非表示/違反報告)
キュウ - ちょくちょく夢主の名前と苗字？が反対になってますよ〜 (2019年5月3日 21時) (レス) id: b33addfcfc (このIDを非表示/違反報告)
青鯖(プロフ) - 亜京目さん» ようこそ文スト沼へ( ^ω^ ) (2018年10月24日 20時) (レス) id: c8be7af1d7 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - 青鯖さん» 最近友人に漫画を借りて一から読みました。文ストは初心者です。まんまと沼にハマりました… (2018年10月24日 20時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜京目 | 作成日時：2018年6月18日 15時
