第20話 合言葉から滲み出る蔑視 ページ22
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図書室に想いを馳せるあまり、曲がり角でそのまま直進してしまった。それに気付かず壁に激突してしまい、セブルス君に笑われたのは本当に恥ずかしい。
呼び止めて欲しかったと訴えたが、彼は「前を見ていて気付かなかった、次はなるべく気がつくようにする」と言って可笑しそうに笑っていた。
いやそうじゃない。“次は”だなんて、そんなのまた私が壁に激突するような言い方じゃないか。
……酷いぞセブルス君。
真っ赤になったおでこと鼻頭をさすりながら、スリザリン寮に続く地下への階段を降りて行った。
「純血」
合言葉を言って、隠し扉を開けば、そこには生徒が少なからずいて、各々好きなことをしていた。
扉を開けたのが私たちだとわかると、微かに眉をひそめる者、いない存在としておしゃべりに戻る者、
そしてわざと私たちに聞こえるくらいの声量でコソコソと陰口を叩く者もいた。
歓迎されていないのは目に見えていた。
ピリッとした雰囲気を体で感じてもいた。
けれど、私たちはそれを全て無視して、用がある寮室へそれぞれ歩いて行った。
彼は早足に私を抜き去り、ローブを翻して階段に消えた。
私は、堂々たる彼の姿を目に収めてから、くるりと顔を半回転させ、今も尚ひそひそ声をあげる集団を見やった。集団にいた者は揃って肩を跳ねさせて、やがて慌てるように去っていった。私へ畏怖の目を向けるのを忘れずに。
おっといけない、無意識に目を鋭くさせていたらしい。これじゃ睨んでいるようではないか。別に彼らの行動を咎めたいわけじゃないのに。
まばらになったその背中たちをどこか遠くにいるような感覚で眺めてから、私も抱えた荷物を置くために自室へと向かった。
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亜京目(プロフ) - キュウさん» いえいえ、お気になさらず。よかったらこちらの小説もどうですか(笑) (2019年5月3日 22時) (
レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
キュウ - すみません！！コメントする小説間違えてしまいました！！ (2019年5月3日 22時) (レス) id: b33addfcfc (このIDを非表示/違反報告)
キュウ - ちょくちょく夢主の名前と苗字？が反対になってますよ〜 (2019年5月3日 21時) (レス) id: b33addfcfc (このIDを非表示/違反報告)
青鯖(プロフ) - 亜京目さん» ようこそ文スト沼へ( ^ω^ ) (2018年10月24日 20時) (レス) id: c8be7af1d7 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - 青鯖さん» 最近友人に漫画を借りて一から読みました。文ストは初心者です。まんまと沼にハマりました… (2018年10月24日 20時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜京目 | 作成日時：2018年6月18日 15時
