私は英雄の家に居候しています。 (ページ10)

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9話　融和ページ10

ウラルが来て初めての朝を迎えた。皆さん、おはようございます。Aです。ウラルさんに早く慣れようとはしているのですが、もう少し時間がかかりそうです。はぁ...頑張ろう。

「お前、何朝から悩んでんの。眉間にしわよってる。」

『英雄さん、おはようございます。』

「おう、おはよう。で？名に悩んでたんだ？」

『早く慣れて仲良くなりたいなぁって考えてました。』

「あぁ、ウラルのことか。そういえばあいつ、お前の仕事について知りたがってたぞ。」

『私の仕事を？』

「あぁ、調べても情報はおろか、戸籍さえ出てこないのはおかしいって言ってたぞ。」

『まぁ、その辺はちゃんとしてるからね。殺し屋の情報がほいほい出てきたらやばいでしょ。』

「そりゃそうだ。ま、今日あたりお前に聞いてくるんじゃないか？」

『マジ？じゃあその流れで少しでも仲良くなれるといいなぁ。』

「いや、どんな流れで仲良くなるんだよ。まぁ仲良くなれるなら何でもいいけど、無理はするなよ？」

『でた、英雄さんの心配性。大丈夫だよ。迷惑がからないようにするから。』

「いや、別に迷惑くらいかけていいんだぞ。お前は手がかからなすぎる。」

『ふふ。わかった。じゃあ、どっかで迷惑かけようかな。』

「おう、そうしろ。」

まったく、英雄さんは相変わらず優しいんだから。

ウ「おや、お二人とも。もう起きていらしたんですか。おはようございます。」

英雄さんと話していたら、ウラルが部屋から出てきた。あれ、昨日よりは慣れたかも。

『おはようございます。ウラルさん。』

「おはようございます。おや、Aさんが朝食を用意されるんですね。」

『ええ、居候ですし。それに英雄さんは家事全般ボロボロですから。意外でしたか？』

「いえ、この人が家事全般できないのは何となく想像できます。私も手伝います。」

『ありがとうございます。でも、いいんですか？ゆっくりしてていいですよ？』

「あなたが家事をするのは居候だからなのでしょう？それなら、私も手伝わせてください。私も居候になったんですから。」

『...！ありがとうごいます。ではこれを....』

「わかりました。...それにしても、大変ですね。この家の家事をすべて引き受けているなんて。」

『まぁ...それなりには大変ですね。』

そう、それなりには大変なのだ。なにせこの家は広い。英雄さんがどれだけ稼いでるのかわかる。それぐらい家が大きいのだ。