私は英雄の家に居候しています。 (ページ12)

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11話ページ12

『うん。実は英雄さんが帰れなかった間に作ったやつがあるんだ。せっかく作ったし、使ってみたいなって思ってたから。』

「...ありがとうございます。」

『どういたしまして。じゃあ朝食を終えたら早速作業に取り掛かりますね。』

「ええ、よろしくお願いします。」

「なぁA、俺も行っていいか？作業見たいし。」

『いいよ〜。何なら手伝ってほしいけどね。」

「この人に義体をいじられるのは嫌です。あの時のようなことは、もうごめんですから。」

「はは！英雄さん、めっちゃ根に持たれてるじゃん。大丈夫だよ。英雄さんには何もさせないから。」

「ぜひそうしてください。あと、あなたの仕事についても
ちゃんと教えてくださいね。」

『わかってる。じゃあ、私先に準備しておくから。後で私の部屋に来てね。』

はぁ、とてもワクワクする。こんなに胸が躍るのはいつ以来だろうか。早く準備をしなきゃ！

.....よし、準備完了。そろそろ来る頃かな？

「(コンコン)Aさん、入ってもよろしいですか？」

『どうぞ〜』

「失礼します。とても綺麗なお部屋ですね。」

『ふふ、ありがとう。じゃあそこの寝台に座ってくれる？』

「わかりました。」

「へぇ、ちゃんと綺麗にしてんだな。お、ピアノここに置いてんのか。」

『うん。暇な時たまに弾いてる。』

「マジか。知らなかった。」

「ピアノ弾けるんですか？すごいですね。」

『ありがとう。ウラルさんならすぐ弾けるようになるだろうけどね。』

「まぁ、学習すれば弾けますね。」

そんな他愛もない話をしながら作業をしていく。

「お前、平然とウラルに触ってるけど、もう慣れたのか？」

『うん、結構慣れた。でも男性恐怖症を克服したわけじゃないから、外はまだ歩けないかな。』

「仕事の時はどうしているんですか？リモートワークとかですか？」

『ううん、仕事は基本外でしてるよ。仕事には影響ないかな。』

「外も歩けないほど重度なのに？」

『...作業が終わったら、ちゃんと話すよ。もう少しで終わるから待ってて。英雄さんも仕事のことが聞きたくてついてきたんでしょ？』

「まぁな。いい機会だろ？」

『まぁね。...よし、終わったよ。軽く説明しとくね。食事出来る量に制限は特にないから、人間と同じように食べられるよ。食べたものは循環液として変えられるから。人間で言うと消化みたいなものかな。だから食べたものを処理する必要もないよ。』

「ありがとうございます。あなたは多才ですね。」