Dream7. ページ7
景瑚side
鍵を開けて部屋に入る。
どれだけ遅くなってもおかえりと出迎えてくれるAがいない。
いつもなら部屋の電気をつけてご飯を作って待ってくれているはずなのに。
靴を脱いだ時、ふとAの靴がないことに気づく。
また汐恩と飲みに行ってるのかななんて考えていた自分がバカだった
部屋に入ると違和感がして、周りを見渡すとリビングに飾ってあった写真もないしAのお気に入りだったぬいぐるみも無くなっている。
焦ってAの部屋を開けるとそこは元から誰もいなかったかのようにまっさらな空間になっていた。
「…なんで」
なんでかなんて自分が一番分かってる。あんなに自分のことを思って待ち続けてくれている彼女を傷つけてしまった。
きっかけは些細なことだった。仕事から疲れて帰ってきてダラダラしているとAからの小言が飛んでくる。コートはちゃんと掛けろ、テレビをつけっぱなしにするな、今思えば自分が悪いだけなのにそれに嫌気がさしていた。
そんな時高校の同級生に誘われた半場合コンのような飲み会でやけくそになり女の子に手を出してしまった。途中で我に返って女の子にごめんと告げ急いでAが待つ家に帰った。
「おかえり、遅かったね。今日は練習長引いたの？」
「…うん、ご飯食べてきたからいいや」
いつもと変わらず出迎えてくれるAだったけれど、嘘をついている罪悪感で目を逸らしてしまった。
その日を境に目を見て話せなくなった。目を見て話したら全部を見透かされてそうで怖い。
Aとの溝を埋めるように毎日違う女の子と会っていた。
Aもきっと気づいていたんだと思う。
水を飲みに行こうと寝室からリビングに行こうとした時、料理にラップをしながら泣いている姿を見てしまった。
彼女のことを傷つけてまで自分は何をしてるんだと思ったけれど今更素直になれない自分に嫌気がさす。
なんとも言えない喪失感でリビングの椅子に座り、机を見ると今までプレゼントして来たアクセサリーが置いてあった。
もう会うことは無いよという意思表示なんだろうか。
(ごめんなさい)
そう書かれたメモを持って部屋を飛び出した。
「はい」
「もしもしっ…汐恩、今A一緒にいる！？」
「いやおらんけど、」
「分かったありがとう」
「景瑚くん」
「…なに？？」
「Aを傷つけたらたとえ景瑚くんでも許さんで、」
「…わかってる」
色んな人に迷惑をかけてまで自分は何をやっているんだろうか。
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^^(プロフ) - このお話ものすごく好きです！！！この流れで鶴房くんとくっついて欲しいなと勝手に私は思ってます！！笑 (2022年2月11日 6時) (
レス) @page14 id: feebfdcf28 (このIDを非表示/違反報告)
だんご - ストーリーが好きです！早く続きが気になります！ (2022年1月14日 17時) (レス) id: ff76bfb0d7 (このIDを非表示/違反報告)
あ - さっきこのお話に出会ってどハマりしちゃって気づいたら最後まで読んでました！！お時間あるときに更新待ってます！！続き楽しみにしてます！ (2022年1月13日 14時) (レス) @page14 id: 1112ea86af (このIDを非表示/違反報告)
carry(プロフ) - 更新ありがとうございます！楽しみにしてました！景瑚推しなので、最後はやっぱり景瑚とくっついてほしいな。 (2022年1月13日 11時) (レス) @page14 id: def8c9f4b6 (このIDを非表示/違反報告)
nanako(プロフ) - けぇごぉ〜TT頑張れー！ (2021年9月24日 23時) (レス) @page9 id: a3eea1a2d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：luna | 作成日時：2021年9月21日 10時
