１１９話！ ページ39
その家族は裕福では無いが、温かく幸せな家庭だった
そんな家庭も一瞬で崩れ去った
ある朝、起きたら火薬と血の生臭い臭いが鼻を突いた
驚いて飛び起きると、目の前の父がグラリと倒れた所だった
頸からは鮮血が吹き出して、目には光がなかった
「ヒッ…」
五歳の少女は腰を抜かして動けなくなる
後から後から涙が溢れた
ピクリと父が動き出した、
少女は安心して笑った
「お父さん、逃げよう？」
父はその言葉に反応する事はなかった
と、いきなり父は糸が切れたようにもう一度倒れた
もう起き上がる事はなかった
その向こうに立っていたのは血塗れの女性＿＿八雲幽佳だった
「お、おかぁさ..ん」
「逃げるよ」
少女は理解できなかった
父を殺しても淡々としている彼女が
「なんで！なんで！殺したの??!!!」
「もう、彼は死んだからよ」
殺したのは貴女じゃない!!
少女は精一杯反抗した
ドタドタドタドタッ
足音が近付いて来て
一瞬で囲まれた
幼い少女と血塗れの女性に全ての銃口が向いた
撃たれる...!
その瞬間、上に投げられていた
「貴女さえ居なければ!!」
その声を聞きながら泣いた
嗚呼、死ぬのかな…
そう思った瞬間、短髪の若い男性に抱き抱えられた
「任せろ」
そう呟いて、母から離れると同時に
BOOOOOM
大爆撃で全て吹っ飛んだ
次の日から私は、蠍の宴という組織に入った
大爆撃は母が中心でその組合共々全て消し去ったらしい
だから、自爆だね
今も私は父を殺して私を見捨てた母を憎んでる
そして、蠍の宴は私が入って３年後何処かの組織によって潰された
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作者名：セイラ | 作成日時：2018年3月14日 20時
