めがねのまほう《二人でデート編》４ ページ43
どんな相手も容易く己のテリトリーを侵させず、相手のテリトリーにも踏み込まぬ様、こちらが親しくなろうとしても一線をひく。
…そんな慎重な性格の筈だったAが話す度に少しずつ、気を許してくれたのは何時だっただろうか。
患者に対して穏やかに笑いかける姿を見て。
薬について熱心に語る姿を見て。
美味しそうに親友と食を楽しむ姿を見て。
…彼女に抱いた憧憬は、いつの間にか恋慕の情へと変わった。
きっかけは同じ病院に勤める医師と薬剤師。
だが、これから喜多見幸太とAAとして心を通わせる事の出来る未来があるなら、彼女の隣を歩きたい。
…そう打ち明けたら、彼女はどんな反応をするだろう。
「俺は無理に貴女に付き合ってる訳じゃありませんよ、Aさん。」
まだだ。まだ、この想いをきちんと伝えるには早い。
喜多見は喉まで出かけた言葉をのみ込む代わりに、Aの右手をそっと取る。
「第一、今日誘ったのは俺ですし……もう少しAさんと一緒にいたいと思っていた俺としては、博物館に一緒に行けるのは嬉しい口実ですしね。」
そのまま自分より小さなAの手を包み込む喜多見。戸惑いながらもぎこち無く握り返された彼女の手が、愛しく思えた。
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カシオレ(プロフ) - exさん» はじめまして！コメントありがとうございました！励みになります。近々、めがねの続きをアップする予定ですので、これからもよろしくお願いします。 (2021年10月2日 17時) (
レス) id: 4f6cb09541 (このIDを非表示/違反報告)
ex(プロフ) - めがねの続き気になります！更新頑張って下さい！ (2021年10月2日 15時) (レス) @page10 id: 905bf9a542 (このIDを非表示/違反報告)
カシオレ(プロフ) - 。さん» ご指摘ありがとうございます！不明な点などあり、未熟ですが、これからもよろしくお願いします。 (2021年9月22日 19時) (レス) id: 4f6cb09541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カシオレ | 作成日時：2021年9月22日 14時
