続:めがねのまほう《情報収集編３》 ページ29
「あのー……喜多見先生。」
「はい、何でしょう？」
「率直な話、Aの事どう思ってます？」
「…っ？！あ、あの……どう、とは？」
「そのままの意味です。喜多見先生、Aと最近親しいじゃないですか。眼鏡屋さん紹介したり、二人で話したり。だからてっきり私、喜多見先生はAが気になっているのかと。」
美紀の発言に慌てる喜多見の顔は微かに赤い。
これは今が一肌脱ぐタイミングではないか。
親友の恋路を応援する者として、ここは腕の見せ所だ。
「あ、いや〜…私は「ここだけの話ですけど、Aって洒落たレストランでイタリアンとかフレンチっていうより、ちょっと女子が一人じゃ入りにくい美味しいラーメン屋とか、肉料理が好きなんですよ。」
「………。」
「…あ。因みにあの子、《薬が恋人》みたいな所があるので恋愛初心者です。」
「……秋波先生。その情報を何故私に？」
「喜多見先生のお役に立てるかな〜…と思いまして。Aをデートに誘うなら、確かな情報は必要じゃないですか？」
ふふん、と美紀が自慢気に言えば降参だ、とばかりに片手で顔を覆う喜多見。少し覗く赤い耳が彼の気持ちを代弁しているようだが、喜多見は小さくため息をつくと顔を上げた。
「……参ったな。自分では隠してるつもりだったんですが、態度に出てましたかね？」
「まぁ、少しだけですけどね。」
「ははっ……いい年した男がお恥ずかしい。ですが秋波先生、ありがとうございます。これでAさんをお誘いする店が決まりました。」
「……！じゃあ、誘うんですね？！デート…！」
「えぇ。……緊張しますが、頑張ります。」
彼の返事におもわず内心でガッツポーズをする美紀。
これで喜多見が勇気を出すのだ。後はAがどう出るかでこの恋は進展する。
そんな事を思いながら、美紀は皿の上の最後の一口を口に運んだ。
End(続く…)
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カシオレ(プロフ) - exさん» はじめまして！コメントありがとうございました！励みになります。近々、めがねの続きをアップする予定ですので、これからもよろしくお願いします。 (2021年10月2日 17時) (
レス) id: 4f6cb09541 (このIDを非表示/違反報告)
ex(プロフ) - めがねの続き気になります！更新頑張って下さい！ (2021年10月2日 15時) (レス) @page10 id: 905bf9a542 (このIDを非表示/違反報告)
カシオレ(プロフ) - 。さん» ご指摘ありがとうございます！不明な点などあり、未熟ですが、これからもよろしくお願いします。 (2021年9月22日 19時) (レス) id: 4f6cb09541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カシオレ | 作成日時：2021年9月22日 14時
