めがねのまほう６ ページ15
「そうなんです。喜多見先生、素敵なお店を紹介していただいてありがとうございました。私は眼鏡に詳しくないですが、紹介して下さったお店の店主の方がご親切に対応してくださったので良い買い物が出来ました。」
「そうですか、それは良かった！彼は眼鏡に関してのプロなので何かあったら相談するといいですよ。」
修理もしてくれますから、と付け足す喜多見にAが改めて礼を告げれば、遠くからMERのジャケットを着た仲間たちが数人、車の清掃用具を手にこちらに向かって歩いて来る。
どうやらこれから、メンバーでERカーの清掃をするようだ。邪魔になってしまう前に自分も仕事場へ帰ろう。
そう思ったAが遠くにいるメンバーたちに会釈をすれば、あちらからも同じ様に返ってきた。
「喜多見先生、お邪魔しました。そろそろ私はこれで失礼しますね。」
「おっ、もうこんな時間ですか！お引き留めしてしまってすいません、Aさん。また薬の件で伺うかもしれませんが、よろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくお願いします。では。」
最後に頭をさげ、Aは踵を返す。
しかし、暫く歩いた所で名前を呼ばれた彼女が振り返れば喜多見が大きな声でこちらに手を振っていた。
「Aさーん！」
「……？はい？」
「その眼鏡、とってもお似合いですよ！それと、お仕事を頑張るのはほどほどに。無理しないで下さいね！」
それだけ言うと、喜多見は仲間たちの元へ駆けていく。
そんな遠ざかる大きな背中を見送るAの手から滑り落ちるのは、まだ濡れたままの白衣。
「っ…、(た、ただの社交辞令なのに…っ。)」
一瞬感じた、自分の心臓が跳ねる感覚。
それは、甘い様な酸っぱい様な……なんとも不思議な感情で、自分はその感情が“何か”知っている。
「あはは……まさか、ね。」
熱い頬を冷ますように手で扇ぐAは、落ちた白衣を拾うと調剤室へと歩き出した。
End(？)
(続編悩み中)
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カシオレ(プロフ) - exさん» はじめまして！コメントありがとうございました！励みになります。近々、めがねの続きをアップする予定ですので、これからもよろしくお願いします。 (2021年10月2日 17時) (
レス) id: 4f6cb09541 (このIDを非表示/違反報告)
ex(プロフ) - めがねの続き気になります！更新頑張って下さい！ (2021年10月2日 15時) (レス) @page10 id: 905bf9a542 (このIDを非表示/違反報告)
カシオレ(プロフ) - 。さん» ご指摘ありがとうございます！不明な点などあり、未熟ですが、これからもよろしくお願いします。 (2021年9月22日 19時) (レス) id: 4f6cb09541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カシオレ | 作成日時：2021年9月22日 14時
