幸せはきっと僕の手の中に…2

59話 ページ10

…胸元をなぞる…健太くんのおっきくて熱い掌と…首筋をなぞる…とびきり甘いキスに…思わず漏れる声…

A｢…っ…け、健太…くん…ダメ…｣

健太｢…俺も…もう…ダメ…｣
…あたしの首筋に、甘いキスをおとしながら…呟く健太くん…

その声は艶っぽく熱を帯びていて…その健太くんの声に…逆らうことなんて、できない…

…脚の力が抜けそうになる…
…あたしはギュッと瞳を閉じて、健太くんの腕にしがみついた…

その時…！

…ガチャリ…！
と、ドアの開く音がして…突然、明るくなる室内…！と、人の気配…！

………!!
あたしと健太くんは、顔を見合わせ慌ててその場にしゃがみこんだ…!!←笑
あたしを抱きしめる健太くんの腕に、力が入る…

｢えっと…どの衣装だっけ…？｣
部屋に入ってきた人は一人言を言いながら、衣装を探してる様子…

｢あ、あった♪｣
あたし達のすぐ近くの衣装が抜き取られ、ハラハラして息を飲むあたし…！

…暫くすると…再び明かりは消され、また部屋は真っ暗な空間に戻った…

健太｢…あ、あぶねぇ…笑｣

…あたしを抱きしめていた腕を緩め、ホッとした様子で胸を撫で下ろす健太くん…

A｢…びっくり、したぁ…｣

思わず顔を見合わせ、吹き出すあたし達…
…さっきまでの色っぽくて強引な健太くんじゃない…やんちゃな微笑みを浮かべる健太くん…

…もぉ…別人…みたいなんだから…
あんな健太くん…ズルイよ…

ちょっと唇を尖らせながら健太くんの瞳を見つめると、健太くんは慌ててあたしの身体から腕を離す…

健太｢…あ、ゴ、ゴメン…｣←笑

A｢…う、ううん…｣

…さっきまで…痛いくらい抱きしめあってたのに…健太くんもあたしもモジモジして…ぎこちない…←かわいーですね…笑

そんな空気に耐えられず…健太くんはいきなり大声を上げる…笑

健太｢おっ、俺、まだ収録残ってっから…お前、もう帰れよっ！｣

クルリとあたしに背を向けて、水色の帽子をかぶる健太くん…

A｢…う、うん…いきなり来て、ゴメンなさい…｣

…そーだよね…いきなり会いにきて、健太くんにメーワク、かけちゃったよね…

…ちょっとしょんぼりするあたしに気づいたのか、健太くんはあたしに背中を向けたまま…肩越しにチラリとあたしを見て…ポツリと呟いた…

健太｢…あと、さ……今日…お前んち…行ってもいい…？｣

…健太くんの言葉に、あたしの胸がドキリとする…！

…そ、それって…もしかして…さっきの…続き…とか…？

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