幸せはきっと僕の手の中に…2

92話 ページ43

…この間から…健太くんの様子が…ちょっと、変…？

お父さん、お姉さんといる時も…守さんといる時も…なんだかちょっと慌てて、ソワソワしてて…落ち着いてないみたい…←笑

…それに…あたしといる時だって…
…この間…なんで帰っちゃったの…

…あんな…あんなキスして…帰っちゃうなんて……ズルい…

別れ際に、ちょっと強引に重ねられた健太くんの唇を思い出し…胸の鼓動が速くなる…

あたしを見つめる、健太くんの艶っぽい瞳と…抱きしめられる甘い腕…それとは対称的に、あたしの唇に深く重なるキスに…

…このまま…健太くんに………

や、やだっ！あ、あたしってば…!!←笑

顔が熱くなるのを感じて、思わず頭を横にブンブンと振るあたし…！笑

…今日は仕事がお休みで…ゆっくりとご飯の仕度をしてたんだけど…
健太くんのコト考えてたら…なんか…ドキドキしてきちゃった…笑

そ、そーだっ！
確か今日は健太くんのテレビ番組、生放送なんだ♪
…お仕事…早く終わるのかなぁ…
………会いたい、なぁ…

…生放送、終わったら…電話してみよう、かなぁ…
…ウチでご飯…誘って、みようかなぁ…
そっ、そんな、深い意味はナイんだけど…←笑

A｢いっ、いけない！テレビ、始まっちゃう！｣

あたしは料理の手を止めて、テレビを着けた。
番組は、ちょうど始まったところ…

…童謡が流れ、画面に愛しい健太くんの姿が映る…

…やっぱり…カワイイ♪

水色の衣装に身を包み、ちょっと気だるそうに踊る健太くんに、思わず笑みが溢れる…

テレビの中の歌のお姉さんが、子供達に伝えることの大切さを説きながら…守さんと健太くんに、インタビューしている…

…健太くん…なんて言うんだろう…♪

突然の振りだったのか…健太くんのびっくりした顔がアップになる…笑

最初は慌ててたけど、暫くすると…ジッとカメラを見つめる健太くん…
テレビ越しに見つめられて、ちょっとドキッとする…←重症ですね…笑

…その、形のいい唇がゆっくりと動いたかと思うと………信じられない言葉が、テレビ画面から……聞こえてきた…！

『…俺と…俺…と…
………………ケッコン…して欲しい…！』

…………暫くの沈黙のあと、すぐに音楽がかかって…何事もなかったように番組は再開した……けど…

…あたしはテレビの前に座ったまま…暫く…動けないでいた…

A｢………ウ、ウソォ…!?｣

…これって……まさか…まさか…

………健太くんからの…プロ…ポーズ…なの…!?

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