幸せはきっと僕の手の中に…2

85話 健太 ページ36

健太｢じゃ、何食いに行くか？｣

…局のエントランスを出て、俺の隣を歩く守に話しかけると…守は満面の笑みを浮かべて俺を振り返る…

守｢…僕…何でもいいよ♪むしろ、矢野くんの好きなものでいいよ…っていうか…彼女の好きなものがいいんじゃないかなぁ？…笑｣

……彼女の、好きなもの…!?
なに言ってんだ…コイツ…？

…ニヤニヤと笑う守の背後に何気なく目をやると…そこには…俺の大切な…彼女、の姿があった…！

…ベージュのファー付きのコートに身を包み、寒そうに…ちょこんと佇むAに…俺はびっくりして、目がテンになる…！

健太｢おっ、お前っ!!なっ、何してんだよっ!!｣

A｢あっ♪健太くん♪｣
俺の姿を見て、ふんわり優しく微笑むA…

…俺の好きな、甘くてふんわりした笑顔に…思わず、ドキリとする…←笑

A｢あのね、近くまで来たから…健太くん、いるかなぁ…って…｣

そう言って、ちょっと俯きながら顔を赤くするAが、最高に可愛くて…俺は思わず、その小さな身体を抱きしめてしまいそうになった…けど…

守｢…ンフフ…♪」
俺の隣で、鼻息を荒くする(笑)守に気付き…ハッとする…←笑

守｢ね、ね！矢野くん！僕にも紹介してよっ♪｣

健太｢…お、おう…そ、その…俺の…彼女…｣

…こーやって、改まると…なんか、照れんな…

…なんだか恥ずかしくなって、俺はAの顔も見ないで…親指で指を指した…

A｢あ、初めまして…あたし、Aって言います♪｣

守｢僕…矢野くんと一緒に歌のお兄さんやってる守です！今ね、ちょうどAちゃんの話し、してたんだ〜♪｣

A｢えっ!?…あたしの、ですか？｣

まもる〜っ！お前〜!!余計なこと、言いやがって〜っ!!

何か言いたそうに首を傾げるAに向かって…俺は慌てて、口を開いた！

健太｢なっ、なんでもねーよっ!!｣

…お前と、結婚したい…って話してたなんて、恥ずかしくて…口が裂けても言えるかっ!!

…一人動揺する俺に構わず…笑
守は、ニコニコしながらAに話しかける…

守｢Aちゃん…超カワイイんだね〜♪矢野くんにはもったいないよ〜♪｣

A｢…そ、そんなっ…カワイクないですよ…｣

…まもる〜っ！人の女、口説いてんじゃねぇよっ!!しかも…俺にはもったいないなんて…
どーゆーことだよっ!!←笑

…恥ずかしがって赤くなるAと、ニヤニヤ笑う守の顔を交互に見ながら…俺は二人の間で唇を尖らせた…笑

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