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71話 健太 ページ22

…俺とスーツ男の顔を、交互に見比べる守を追い返し…俺達二人は、近くにある公園に脚を運んだ…

悟「すみません…突然…」
公園内を歩きながら、爽やかな笑みを浮かべて俺を振り返る…

健太「…話したいことって…何?」

悟「…Aから聞いたんですよ…歌のお兄さん…してるって…」

また…Aの名前を呼び捨てにされて、ちょっとカチンとする俺…
そんな俺に気づかず、その幼なじみって奴はマイペースに話し出す…

悟「…それと…Aから聞きました?…俺…告白したんですよ…Aに…あなたなんかより…俺のほうが、ずっとAのこと、思ってるよ…って…」

…やっぱしなぁ…
…コイツ…Aに、ホレてたんだ…

…不思議と…気持ちは、落ち着いてた…

健太「…それで?」

ポケットに手を突っ込んだまま、まっすぐに視線を外さない俺に、ソイツはムキになって問いかける…!

悟「…それで?って!心配じゃないんですか!?自分の彼女が、他の男に言い寄られてるんですよ!」

健太「…あのさぁ…アンタがAのことを好きなのは、分かったよ…幼なじみ…なんだろ?…ずっとAを見てきた…アンタの気持ちは…俺には関係ねーから…」

…アンタがAを好きになる気持ち…俺にも、分かるし…
でも…

俺は息を吸い込み…ゆっくりと、呟く…

健太「…俺には…アイツが必要なんだよ…だから…わりぃけど…アンタには…渡せない…」

俺の言葉に、大きくため息をつきながら…ソイツは俯いた…

悟「…俺が告白した時…A、なんて言ったと、思います?」

健太「…さぁな…」

…Aの返事なんて…最初っから…知ってる…
聞かなくても…分かってる…

悟「…余裕…ですね…それだけ、Aのこと…信じてるってことか…」

悲しそうに笑うソイツを見て、俺はちょっと複雑な気分になる…
…すぐそばにある自販機から、缶コーヒーを買い…ひとつ、ソイツに投げて渡した。

悟「…あ、ありがとうございます…Aの、言ったとおりですね…」

投げられた缶コーヒーを受け取り、缶を開けながら…今度は人懐っこい笑みを浮かべる…

健太「は?」←笑

悟「…あたしの好きな人は、見た目と違って…優しいって…ぶっきらぼうだけど…あたしだけじゃなく…他の人にも優しくできる人、だって嬉しそうに言ってました…俺じゃ、ダメなわけだよな…」

…缶コーヒーを飲み干し、ソイツは何度も俺に頭を下げて帰っていった…
Aのこと…よろしく…って…

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(プロフ) - さおりさん» さおりさん♪イッキ読みしてくれて(笑)ありがとうございます♪ほんっとに嬉しいです♪続編、そろそろ書きたいと思います(*^O^*)待ってて下さいね!! (2014年1月10日 23時) (レス) id: 0985fba5cd (このIDを非表示/違反報告)
さおり(プロフ) - 読んでてすごくキュンキュンしました/////イッキ読みしちゃいましたw続編楽しみにしてます!! (2014年1月9日 0時) (レス) id: 2d6b95c3ce (このIDを非表示/違反報告)
たなまる(プロフ) - はい!楽しみにしてます!( ´ ▽ ` )ノ (2013年8月4日 9時) (レス) id: f774d04b81 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - たなまるさん» たなまるさん♪ありがとうございます☆とっても嬉しいです(*^O^*)続き、書く予定です…もうちょっとしたら(笑)待ってて下さいね~!! (2013年8月3日 14時) (レス) id: 0985fba5cd (このIDを非表示/違反報告)
たなまる(プロフ) - 本当にこの作品大好きです!是非続きが見たいです! (2013年8月3日 0時) (レス) id: f774d04b81 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2013年1月13日 12時

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