67話 ページ18
悟くんは、あたしの肩を掴んだまま…目を伏せて、呟く…
悟「…なんで…俺じゃないんだよ…なんで…アイツなの?…俺のほうが、きっと、Aのこと…分かってるよ…」
そう言った悟くんの声が震えているようで………あたしはそっと、肩に置かれた悟くんの手に、自分の手を重ねた…
A「…悟くん…」
あたしの声に、悟くんは伏せていた顔をあげる…
あたしは…悟くんの手を肩から離し、ポツリと呟いた…
A「…ありがとう……ごめん、なさい…」
………自宅に着き…あたしは大きくため息をついた…
さっきまでの、悟くんとのコトを思い出す…
…あの後………
A「…子供のころ、いつも一緒に遊んでくれて…ありがとう…お父さんが亡くなった時も、励ましてくれて…ありがとう…悟くんがいたから…寂しく、なかったよ…」
悟「だったら…!」
…食い入るように、あたしを見つめる悟くんの瞳を…あたしも強い気持ちで見つめ返す…
A「でも…どうしてもダメなの…健太くんじゃなきゃ…ダメなの…」
あたしの言葉に、悟くんは…悲しそうに、再び目を伏せた…
A「確かに、ね…ちょっとぶっきらぼうだけど…ほんとは凄く、優しいの…あたしだけじゃなく…みんなのこと、ちゃんと考えてくれる人…外見じゃない…健太くんの内面が…あたしは……大好きなの…」
…一言一言、言葉を区切るように…噛み締めながら…あたしは、健太くんへの気持ちを悟くんに告白した…
A「…悟くんの気持ちは嬉しいけど…あたしにとって、大事な人は…健太くん…ただ一人だから…」
悟「…相変わらず…ハッキリ言うなぁ…笑」
そう言うと、悟くんは道に落とした鞄を拾い上げ…小さく笑った…
悟「…そんなに、アイツが好きなんだ…?」
A「…うん…!」
悟「…Aがアイツを思うほど、アイツがAのこと思ってなくても…?」
A「うん!」
…あたしが、健太くんを好きな気持ち…健太くんがあたしのことを好きって思ってくれる気持ち…大きさなんて、関係ない…
健太くんが好きって言ってくれるだけで…あたしは…幸せだから…
悟「…そこまで言われたら…敵わないや…俺だって、Aに嫌われたくないし、さ…」
…そう言って、あたしに背中を向けて、悟くんは帰っていった……
………
…健太くんに、言ったほうがイイのかな…
テーブルの上に置いてある…健太くんへの誕生日プレゼントを見つめ…あたしはまた、大きなため息を、ついた…
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青(プロフ) - さおりさん» さおりさん♪イッキ読みしてくれて(笑)ありがとうございます♪ほんっとに嬉しいです♪続編、そろそろ書きたいと思います(*^O^*)待ってて下さいね!! (2014年1月10日 23時) (レス) id: 0985fba5cd (このIDを非表示/違反報告)
さおり(プロフ) - 読んでてすごくキュンキュンしました/////イッキ読みしちゃいましたw続編楽しみにしてます!! (2014年1月9日 0時) (レス) id: 2d6b95c3ce (このIDを非表示/違反報告)
たなまる(プロフ) - はい!楽しみにしてます!( ´ ▽ ` )ノ (2013年8月4日 9時) (レス) id: f774d04b81 (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - たなまるさん» たなまるさん♪ありがとうございます☆とっても嬉しいです(*^O^*)続き、書く予定です…もうちょっとしたら(笑)待ってて下さいね~!! (2013年8月3日 14時) (レス) id: 0985fba5cd (このIDを非表示/違反報告)
たなまる(プロフ) - 本当にこの作品大好きです!是非続きが見たいです! (2013年8月3日 0時) (レス) id: f774d04b81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青 | 作成日時:2013年1月13日 12時