幸せはきっと僕の手の中に…

７話 健太 ページ7

健太｢ふーっ…食った食った！ごちそーさん！｣

運ばれてきたハンバーグをたいらげて、俺はアイスコーヒーを一気に飲み干した。

A｢…食べるの、早いんですね…｣
ちょっとびっくりしたように、カラになった皿を見つめる彼女…
そのお皿には、まだパスタがたくさん残っている…

健太｢…食うの、おせーなぁ…｣
俺がそう言うと、彼女は慌ててパスタをほおばった…！

健太｢ばかっ！…そんな、慌てて食うなよ！…待ってっから…｣

A｢…はい♪｣

……ヘンな、女…笑
…初めて会ったのに、なんだか昔から知ってるような気がして…就職活動のこととか、家のこととか…余計なことまで、喋ってしまった…笑

…なんか、調子…狂うなぁ…

一生懸命パスタを食べる彼女を見て、なんだかちょっと微笑ましくなる…

…ま、いっか…カワイイから…(笑)

…透き通るような白い肌に大きく潤んだ瞳…パスタをほおばる丸いほっぺ、小さい唇…
…ちっちゃくて、小動物みたいで…カワイイ…

食後のタバコを吸いながら、思わず彼女を見つめる俺…
そんな俺の熱い視線(笑)に気づいたのか、彼女は顔を赤くして呟く…

A｢…あ、あの…そんなに見られると…食べれません…！｣

健太｢あっ、ゴ、ゴメン…！｣

顔を赤くして俯く彼女につられて、俺もなんだか恥ずかしくなる…

……その後、彼女がパスタを食べ終わるのを待って、俺達はカフェを後にした。

健太｢…今日はごちそーさん！じゃ、俺こっちだから…｣

そう言って俺は、ポケットに手を突っ込み彼女に背を向けて歩き出そうとした…けど…

健太｢おわっ!!｣
突然！服を掴まれ、バランスを崩しそうになる…！
…気がつけば…俺の革ジャンの裾をひっばる、彼女のちっちゃい手…

健太｢な、なんだよ…｣

…やっぱり、割り勘で！…とか、勘弁してくれよ…←笑

…次の瞬間、彼女の口から出てきた言葉は…俺の想像を、遥かに…越えていた…

A｢…あ、の…健太、さん？…また、会ってもらっても…いい、ですか…？｣

健太｢…え？｣

そう言って、俺の目を見つめる彼女の瞳は、不安そうに揺れている…

…これって…
…もしかして…

速くなる心臓の音を胸に感じながら、俺は思わず息をのんだ…

健太｢お、おう…｣

A｢ほんとですか!?嬉しい♪｣

俺の返事に、彼女は嬉しそうに笑いながら瞳をキラキラさせて喜んだ…

そのカワイイ笑顔に、俺の心臓はまた…速くなる…！

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